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深いため息が聞こえてきて、くるりとこちらを向いた先生は、
何故か私の体を壁側に強引に向けさせた。
「何してんの?」
「Aが俺に背中を向ければいいんじゃない?」
「そういう問題じゃないんだけど。」
だけど背中からふわりと緩くハグされて、ようやく私は満足できた。
背中から伝わってくる先生の体温は暖かくて生々しくて、一緒に寝るっていうのはこういうことなんだって思ったら、少しだけ大人になったような気がした。
前に勉強合宿で同じベッドに寝たことはあったけど、あの時はお互い疲れてたからあんまり記憶もないし。
人と一緒に寝るって、幸せなんだな。
誰かと一緒にベッドに入ると、こんなに暖かくて安心できるんだ。
.
翌朝、枕元にセットされていた目覚まし時計で目が覚める。
隣に先生はいなくて、その代わりに何故かお菓子のブーツが置いてあった。
ブーツを片手にぼーっとしていたら、先生が寝室に入ってくる。
「おはよう。
あ、サンタさん来たんじゃない?」
って、すました顔をして。
「買いに行ったの?わざわざ。」
「は?俺が起きた時にはもうあったけど?」
なんて言いながら、私の手を引いてベッドから降ろしてくれた。
リビングにはコンビニで買ってきたらしきサンドイッチが置いてあったから、その時についでに買ったんだろうな。
でもそこは、突っ込まないでおいてあげる。
その日も先生に見守られながら、1日中ガリ勉。
「来年はクリスマスケーキとか買ってやるから。」
先生はそんなことを言ってくれるけど、
それって来年も私とクリスマスを過ごしてくれるってこと?
そう思ったらバカみたいに嬉しくなって、その日は頑張りすぎてしまった。
「今日も一緒に寝たい。」
深夜0時まで勉強して、もう横になったらすぐ眠れちゃいそうな状況なのに、そんな我儘を先生にぶつけてみた。
「は?もうクリスマス終わってるけど?」
「1人で寝るとか無理。
精神やられちゃう。」
とか意味わかんない言葉を並べれば、先生は渋々一緒にベッドに入ってくれた。
やっぱり今夜も私を壁側に向かせると、背中からハグしてくれる。
でもそれは、昨日みたいなやんわりとしたハグじゃなくて、先生も疲れてるからか、
足まで絡めてくるがっつり系のハグになってた。
「先生、足重いよ。」
そう苦情を言っても、
「早く寝ろ。」
とか言いながら、私より先に眠っちゃうとか。
…反則だよ。
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わかめ(プロフ) - コメントありがとうございました!返信が二か月も遅くなりまして、大変申し訳ないですー(*'ω'*)これからはコンスタントにそこそこ更新できそうです。どうぞよろしくお願いします(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わかめさん» ずっと更新待ってました!!!今から読みます!!! (2018年1月7日 8時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» いつもいつも、更新遅めで申し訳ないです(/ω\)引き続き読んでいただけたらうれしいです(*'ω'*) (2018年1月7日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わああああ〜〜〜ありがとうございます (2018年1月2日 22時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» お待たせいたしました。先程更新いたしました。ご期待に副えるかどうか心配ですがwwwこれからもどうぞよろしくお願いしますm(__)m (2018年1月2日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2017年12月29日 22時