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面会時間が終わりに近付き、二階堂くんはわかりやすく不安げな表情になる。
「明日もまた来るね。」
そう言えばまた、
「…別にいい。」
とか、思ってもないことを言ってきたり。
なかなかこじらせてるね、このB型男子は。
翌日、二階堂くんが我が家に置いてった鞄を持って病院へ訪れた。
二階堂くんは私を見て、パッと嬉しそうな目をするくせに、ベッドに近づくとわざと不機嫌そうな顔を見せる。
「持ってきたよ、鞄。」
この鞄の中には、お泊まりセットが入ってるから。
「下着とかパジャマとか、足りなかったら買って来るよ。」
しばらくじっと黙り込んでた二階堂くんは、
「…これ。」
引き出しの中から鍵を差し出してきた。
「俺の部屋の鍵。
ここから、適当に取ってきて。」
驚いた！
入っていいわけ？
あの時は、あんなに拒絶してたくせに。
「いいの？
勝手に入って。」
「…いいよ。」
それきり私に背を向けてしまう二階堂くんは、なかなかの思春期男子ぶりだ。
前回、ドアの手前までしか入れなかった二階堂くんの部屋に、今日ようやく足を踏み入れる。
そっとドアを開けると、家具はほとんど置かれていない状態の狭い部屋があった。
空き部屋？と思うほどの空虚な部屋。
テレビもないし、ベッドもない。
二階堂くんは一体、どこで寝てるんだ？
クローゼットを開けると、衣装ケースにきちんと仕分けされて、衣類が収納されていた。
…すご。
意外に二階堂くんは几帳面なんだね。
道理で、私の部屋を散らかってるとか言うわけだ。
適当に着替えを紙袋に入れて、また病院へ戻った。
私が荷物を渡すと、何か言いたげな目でじっと私を見上げてくる。
はいはい、言いたいことはわかってるよ。
「何も触ってないよ。
クローゼットは開けたけど。
衣装ケースから着替えを取り出しただけだって。」
「…別にいいけど。」
「いいけど、何？」
だけどそれきり、二階堂くんは口を真一文字に結んで、何も言わなくなった。
「お礼は？」
だからわざと、その面倒くさい空気を打ち破るように、お礼の催促をしてみた。
ぶすっと布団に目を落としたまま、
「…ありがとう。」
とか言ってくる二階堂くんはなかなか可愛い。
今すぐ頭を撫でてあげたくなるほど。
ベッド脇の椅子に座って、わざと顔を覗き込んでみる。
すぐ顔を背けてしまうくせに、私が動くとパッと目が合うあたり、やっぱり愛おしいの何者でもない。
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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω＼)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー！にかちゃんどうするんだろ？ラブラブになれるかなー？！ドキドキがとまりません！！ (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい！ (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年3月21日 4時
