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引っ越しのバイトが終わる頃には、あちこち筋肉痛で歩くのもままならないほど。
営業所についてトラックから降りたら、仏頂面の二階堂くんが迎えに来てくれていた。
「…A、俺かなり怒ってるからね。」
最初にそう前置きしては、速攻で私を連れ帰ってしまう。
帰り道、
「怒ってる？」
なんて聞いてみたら、すぐに、
「怒ってる。」
って、返してくるところがやっぱり可愛い。
あのね、二階堂くんの怒ってる横顔なんて見慣れないから、さっきから胸が疼いて仕方がないんだけど。
早く部屋に帰ったら、その可愛い頭ごと抱きしめてあげたいくらい。
あーあ、二階堂くんってなんでこんなに愛しい生き物なんだろう。
部屋に帰ってすぐ、二階堂くんは部屋の真ん中に私を正座させた。
自分も向かいに正座すると、難しい顔をして説教モードに入る。
「Aさ…、何であんなことしたわけ？」
「引越しのバイトのこと？」
「無茶苦茶だろ。
女の子がそんなバイト。」
「うん、大変だった。
でもかなり頑張ったから、けっこう褒められたよ？」
「そんなことを言ってるんじゃなくて…。
何でそんなことをしたかってことが聞きたいんだけど。」
二階堂くんの口調がどんどん厳しくなっていく。
だけどそれに比例して、私の胸の疼きは増すばかり。
「だって、二階堂くんを休ませてあげたかったんだもん。」
そう告げたら、急に切なそうな顔をして、二階堂くんは視線を床に落とした。
「…何それ。」
拗ねたようにそう呟くと、それきり黙り込んでしまう。
驚いた？
だって、ずっと心配だったんだよ。
春休みに入ってからの二階堂くんはほとんど部屋にいないし、帰ってきたら電池が切れたように寝ちゃうし。
今までこんな風にろくに寝ないでバイトばっかしてたのかなとか思ったら、見てて辛かったから。
そして私はようやく、念願叶って二階堂くんの頭ごと抱きしめることが出来た。
暖かい二階堂くんの体は、引き寄せるとおとなしく腕の中に入ってくる。
「…俺、そんなにAに心配かけてた？」
だけど私はそんなことよりも、二階堂くんの体からいつもいい香りがしてるのが気になってて、
二階堂くんの質問もそっちのけで、そのいい香りの発信源を探していた。
胸から？
それとも背中？
Tシャツの首の後ろを覗いてみる。
首筋かな。
そのままその柔らかい首筋に、唇を寄せて味わってみた。
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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω＼)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー！にかちゃんどうするんだろ？ラブラブになれるかなー？！ドキドキがとまりません！！ (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい！ (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年3月21日 4時
