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「ちゃんと恩返しするね、Aに。」
そんなのいらないのに。
そんなのどうでもいいから、誰かのものにならないでほしい。
「今の俺の中で、世界で一番大切なのはAだから。」
そんな二階堂くんの優しい言葉も、今はちっとも頭に入ってこない。
好きだと気付いた瞬間から、感情がぐちゃぐちゃでどうしようもないんだよ。
「Aに泣かれんの、辛いんだけど。」
珍しく気弱な声で二階堂くんがそんなことを言うから、それが気になって、急に二階堂くんの顔が見たくなった。
布団からこそっと顔を出せば、病室で目が覚めた時と同じように幼い顔をした二階堂くんがいて、
また、胸が疼いた。
そっか…、こんな風に胸が痛くなるのは、二階堂くんのことが好きだからなんだ。
「ごめん。
ちょっと寂しくなっただけだよ。」
無理に微笑んでそう言えば、二階堂くんは安心したような笑顔を見せる。
そのくせ幸せを噛み締めてるような目をして、
「A、ありがとう。」
って、何度も何度も言うんだ。
それは、泣き疲れた私が眠るまで。
ずっと、遠慮がちに私の髪を撫でながら。
翌朝、二階堂くんを玄関まで見送った。
寂しくて仕方なかったけど、それよりもこれから私はどうしたらいいんだろうって、そればかり考えてた。
私は二階堂くんが好き。
でも二階堂くんは私のことを親友だと思ってる。
恋愛感情じゃないって、この間も言ってたし。
二階堂くんを見てると胸が苦しくなるのは、母性本能が刺激されるからだって勝手に思い込んでた。
でも、そうじゃなくて。
好きだから、胸が苦しくなってたんだ。
…ああ、もうこの先私は、どうしたらいいんだろう。
週明け、
「平日のバイト見つかった。」
なんて言いながら、笑顔で隣の席に座ってくる二階堂くんを、私はどう扱っていいのか迷っていた。
「よかったね。」
って、作り笑顔しかできないし。
つい、意識してよそよそしくなってしまうし。
「平日の夜の１０時までだから、Aのバイト終わりの時間と同じだし、一緒に帰らない？」
「バイト先ってどこ？」
「Aのバイト先のすぐ近くのレンタルＤＶＤの店。」
それ、めちゃくちゃ近いじゃん。
うちの店の目の前だよね？
「Aと一緒に帰りたいから、近くの店にした。」
って、そんな可愛い笑顔で報告してこないで。
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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω＼)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー！にかちゃんどうするんだろ？ラブラブになれるかなー？！ドキドキがとまりません！！ (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい！ (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年3月21日 4時
