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だから、私は引き止めなかった。
だって友達の私達が、ここでこんな風に生活するのは不自然だから。
今夜は最後の夜。
だからなのか２人とも、いつもみたいに会話も弾まないし、部屋にはテレビの音が味気なく響いているだけ。
「…そろそろ寝る？」
私からそう聞けば、二階堂くんは黙って頷いた。
２人で並んで歯磨きをして、鏡越しに二階堂くんと目を合わせたら、苦しくて胸が潰れそうになった。
だけど私には、二階堂くんを引き止める理由がない。
「あのさ…、最後の夜だから、一緒に寝ない？」
冗談で言ってるのかと思ったら、二階堂くんは意外にも大真面目な顔をしてた。
「いつもベッドを占領してごめん。
だから、今日は一緒に寝ない？」
「…いいよ。」
私はそう答える。
だって、そんな思い詰めた顔で言われたら、断れないじゃん。
誰かと入るベッドは、１人の時より暖かくて、でもちょっと動いただけで肩や肘が当たっちゃう。
「Aのベッドって狭くない？」
くすくす笑いながらそう言われて、私は無言で二階堂くんの足を蹴った。
「痛。
本当のことじゃん。」
「二階堂くんの部屋なんか、ベッドもないくせに。」
「だって、家具を揃えるお金もなかったから。」
「また、バイト始めるの？」
「うん、明日から。」
「早くない？
本当に大丈夫？」
「稼がないと、家賃払えないし。」
「生活、そんなに厳しいの？」
真っ暗な部屋の中で、私たちはそんな、意味がありそうでなさそうな会話を繰り返している。
軽く触れてる二階堂くんの二の腕が暖かくて、その人肌の暖かさに泣きそうになった。
やっぱり私は、二階堂くんのことが好きなのかな。
こんなに胸が苦しいのなんて、今まで経験したことがない。
明日にはもうこの部屋から二階堂くんが居なくなっちゃうんだって、
そう考えただけで、視界がぼやけるほど目が潤んでくる。
ヤバい…、本気で泣いちゃいそうなんだけど。
「Aの部屋、居心地よすぎ。」
その言葉に返事もしない私に、二階堂くんはわざわざ顔を覗き込んでくる。
それが嫌で、布団に潜り込んだ。
「…A、泣いてんの？」
バレた…。
今、声を出したら、鼻声でバレちゃいそうだから黙ってたのに。
「泣くなって…。」
そんな悲しそうな声で言わないで。
やっぱり私は、二階堂くんのことが好きなんだ。
だからもう、二階堂くんは私の友達じゃない。
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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω＼)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー！にかちゃんどうするんだろ？ラブラブになれるかなー？！ドキドキがとまりません！！ (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい！ (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年3月21日 4時
