乗り越えてゆけるはず進んでゆけ (ページ17)

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龍斗side

「龍斗。約束守ってくれてありがとう。」

龍「AのようにHiHi Jetsを守れた？」

ちょっと龍斗と話したいって可愛いお嬢さんが言うもんだからみんなには先に行ってもらった。

AとはHiHiに自分の名前がグループになかった時、浮所とAと俺とでよく一緒に悔しさを共有していた。

俺がHiHiに再加入する時もAが背中を押してくれた。

『龍斗にしかできないことをやってきてね。』

私もすぐ追いつくからと。

その年の6月、Aは大切な居場所を見つけた。同期の2人と大切な居場所で輝いていた。

でもAの病気が見つかった。

『龍斗、約束したよね？龍斗にしかできないことをやってねって。なのになんで？』

俺はもう呼吸もするのも辛くなっていたAに声を荒げさせてしまった。

誰に怒られるのよりも心が痛かった。俺はAに謝ることも出来ずただただAの前で泣いた。

俺がAの前で謝れたのはAが亡くなる10日前だった。

『あの時は怒ってごめんね。龍斗、HiHi Jetsをよろしくね。私の分まで守ってね。』

とゆっくりAは俺に伝えた。この約束は一生をかけて守っていくつもりだ。

「龍斗、ありがとね。」