家に、北山ってやつが住み着きました。2

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藤ヶ谷side





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検診が無事に終わって、もうここには来なくていいと言われた





｢……｣







元気にしてるだろうか



ご飯はちゃんと食べてるのかな






考えたら、会いたくなってしまうから




頭の中から消し去ろうとするのに、






｢……無理だ｣




宮｢がやさーんっ｣







検診終わった？って笑ってる宮田






｢あぁ。｣




宮｢じゃあ、行こ｣




｢え、どこにっ｣






早く早くっ！って手招きする宮田の行く先には、北山の病室へ続く廊下がある






｢待って……｣




宮｢大丈夫大丈夫、俺の知り合いってことで紹介するからさ｣






はいはい行った行ったと、背中を押す宮田に流されるまま、病室の前まで来てしまった






｢……やっぱり無理｣




宮｢ちょちょちょっ｣






帰ろうとした時、病室のドアが開いて




玉森さんがでてきた






玉｢あ、藤ヶ谷さん。みつに？｣




｢いや…俺は｣




玉｢みつ、暇そうにしてるし、話し相手多い方が嬉しいだろうから｣






どうぞって、ドアを開けてくれる




大きな瞳で俺を驚いたように見つめる北山と、目が合った







宮｢きたやん〜、買ってきたよコーヒー｣




『おー、これこれ。』




｢……｣




宮｢がやさんも早く入って｣







北山は、どうもってお辞儀をする





｢あ、どうも…｣




宮｢俺の友達の藤ヶ谷さん。検診終わり暇そうだったから連れてきちゃった｣




『どこか、悪いんですか……？』




｢……え？あ、全然そういうんじゃないです。大丈夫です｣




『そっか…良かった』




｢北山……さんは、体大丈夫なんですか？｣




『あぁ、もうすっかり元気ですよ笑』




｢良かった……｣







何気ない会話、どこか他人行儀な話し方





嬉しいのに、苦しい







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