家に、北山ってやつが住み着きました。2

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玉森side





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｢……ぁ｣





ごめん、言い過ぎた……よね



俺、1人で焦って……がやに当たってばっかで、かっこ悪い





藤｢……ごめん｣




｢……いや、今のは俺が悪いから…｣




藤｢たまは悪くない｣






がやはなにも悪くないのに、俺にごめんって言うんだ


やめてよ、惨めな気持ちになるから






藤｢でも俺、どうしても……会いたいです、会いに来たい……｣






……なんでそんなに真っ直ぐなの






悔しい


むかつく





俺の方が先に見つけたんだ



ずっとみつを思ってきた、ずっとそばにいた






藤｢玉森さん……？｣




｢……みつが、好きなんだ。みつじゃなきゃ……駄目なんだよ…っ…｣






でも、そう思ってるのは俺だけ






｢……なんでだよ｣




藤｢……分かります｣






がやの手が、しゃがみ込んだ背中に当てられて、トントンと、心地よいリズムをくれる






分かってたまるかよ……



分かるはずないじゃん……






諦めたくないのに、諦められないのに





その手を……俺が離さないといけないみたい







｢……1週間、時間が欲しい｣






まだ、みつのそばにいたい






｢1週間後……また、みつに会いに来てよ｣






まだ、みつを好きでいたい



少しの時間でいい、みつを独り占めしたい







いいでしょ、それくらい







がやは、分かったと頷いて、みんなの分の飲み物を渡して




藤｢北山に、またねって伝えといてよ｣






そう言い残して、帰っていった





｢……ごめんがや｣






遠ざかる背中に、ありがとうと呟いた







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