家に、北山ってやつが住み着きました。

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藤ヶ谷side





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｢……はぁ｣





結局、渉を誘う気にもなれなくて


本を数冊鞄に入れて、近くの喫茶店に訪れた






カウンターで、いつも頼むブレンドコーヒーを1杯頼んで



恐らくもう、2時間ほど経ってる






｢……｣






帰りたくねーな……






｢……馬鹿だな、俺｣







北山にだってきっと事情があるのに



あんなに冷たく当たって……傷つけて、自分がどれほどださくて弱いのか






帰ったら、謝ろう……







｢うぅー……ぅー…………｣




玉｢お客さん、注文されますか？｣




｢へ？｣




玉｢カップ、随分と前から空なので｣




｢あ、すみません……えと、｣




玉｢カフェラテがオススメです｣




｢…じゃあそれで……｣






お店のマスターに薦められるままコーヒーを注文し、再び本に目を通す






｢はぁ……｣




無理だ、全然頭に入らない





玉｢どーぞ｣




｢……え、｣







渡されたカフェラテのラテアートに吹き出しで、グダグダ悩むなって書かれていた





｢なんですかこれ｣




玉｢お客さん、ため息つきすぎです。見てるこっちがイライラします。｣






少し喧嘩越しなマスターに戸惑っている俺にはお構い無しにマスターが話を続ける





玉｢さっさと解決してきたらどうですか？それじゃ折角のコーヒーの味も分かりやしません｣






……、





玉｢解決したら、また来てください。そしたらまた、美味しいコーヒー出しますんで｣





お代は次でと、カフェラテを回収された








｢…すみませんっ、ありがとうございます！｣







1杯分のコーヒー代を置き、お礼を告げてから店を後にした









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