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なんでこんな所にいるんだろう、と思って三ツ谷くんから視線を横にずらしてから納得する


隣に立つ、女の人が「タカちゃん?知り合い??」と三ツ谷くんを見上げている








ああそっか。この人が、"今カノ"さんなんだ。




三ツ谷くんのブランドの雰囲気からして美人系なのかなーと勝手に容姿を想像していたから、以外にも小柄で可愛らしいその"今カノ"さんに少し驚く




「この間の、ほら電話で話した」



あ、言っちゃうんだ。というより今カノさんといるときに声かけちゃうんだ。

若干気まずさを感じながら今カノさんに軽く会釈する




「あー!元カノさん!」




と、意外な今カノさんの反応にまた驚かされて、なんだか今までの三ツ谷くんの行動に納得がいったような気がした










多分。多分だけど、今カノさんは三ツ谷くんにこの間のことに限らず嫌だとか、本当はなんかあったんじゃないの?とか絶対に言わないタイプの人だ



明るく笑顔で全く気にしてないように振る舞ってくれているけど、三ツ谷くんと組んでいるその腕にさっきよりもぐっと、力が入って

まるで私のものだと、見せつけるように様に









三ツ谷くんは、今カノさんのこと全然何も分かってない


ホテルで電話してた時も、今も、今カノさんは嫌がる素振りなんて1ミリも見せないから三ツ谷くんはこうも簡単に泊まったことも話せるし、出かけられるし、私に声をかけれる


今カノさんが、実はすごく気にしてるなんて気づいてない












手に持っていたスマホが鳴って、画面を見るとマイキーくんから連絡が入っていた




この間のことを謝った方がいいのか、わざわざ触れない方がいいのか、いやそもそもこんな風に出くわした時点で色々不味い訳で。


人待たせてるから行くね、と
買おうか迷って持っていたトップスを棚に戻して逃げるようにお店を出た





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作者名:Anju | 作成日時:2022年8月13日 17時

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