【男主】その男、個性:絶頂！！【ヒロアカ】 (ページ34)

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「くくっ……まじ、俺ん中に2人いるってよ、やばいって」

可笑しくて仕方ないと言うように腹を抱えて笑う。

更衣室で居眠りしていたらしくそれを体調不良だと勘違いされて、保健室のベッドで寝かされていたらしい。

そして俺が目覚めたら養護教諭に“もう1人の俺”の話をされたのだ。

にわかには信じがたいが、目覚めたら知らないところに居るとか身体を乗っ取られている気がするとか、今までのことを思い出したらなんとなく納得した。

あー面白かったと一頻り笑い終わったところで、ベッドで何故かふて寝しているカツキに話しかける。

「なー、もう1人の俺ってどんな感じだった？」

もしかしてキスとかした？俺嫉妬しちゃうかも。なんてふざけたことを言ってみたけど、カツキは顔を上げてくれない。

なんでこんなに機嫌悪いんだよ。

逆に意地になって来た俺はカツキに近づいてその顔を覗き込むようにしてしゃがみ込んだ。

そうすればようやく目が合う。

目の周りが擦ったのか少し赤みを帯びていた。

「あれ、ものもらい？……ま、さか泣いた？」

「ちげえ」

んなわけないよな。と思いつつ言った言葉に返して来たカツキの声が少し鼻声になっていることに気付く。

ま、まじか。
これ知られたくなかったからずっと目合わせてくれなかったのか。

にやりと口角が上がるのを感じる。

「なんで泣いてんの？もー、俺がいない間に何あったんだよー」

好奇心旺盛にカツキの体を揺さぶれば、その鋭い視線に睨まれる。

これ以上言い続けたらガチで怒ると察知して大人しく部屋から出ていく。

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