２ ： ○○ × ヤンデレ ＝

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・



あれから、また一週間ほどだろうか。


「…あれ、」

「おはよう、Aちゃん」

「今日は少し早いね?」

「そんな驚いた顔してどうしたの?」

「今日も…って当たり前でしょ」

「お迎えに行くって、言ってるんだから」

「そんなこと言っといて来ない方がおかしいって」

「前まで普通にしてたのに、最近どうしたの?」

「…まあいいや、遅刻しちゃうから早く行こう?」

「手、繋いでね」

「ほら、手を出して?」


・


「ようやくお昼時間だね」

「今日もちゃんと、君の分のお弁当も作ってきたよ」

「それで、今日のお昼、何処で食べる?」

「天気がいいから屋上でもいいね」

「あ、でも、風が少しあるし、外なら中庭のほうがいいかな」

「…えっ、友達と食べる?」

「駄目だよ、俺と一緒に食べよ」

「俺と、二人で、ね」

「友達といるより、俺といるほうが楽しいでしょ?」

「俺だって、君といるほうが楽しい」

「…同じ気持ちだよね?」



・





「Aちゃん、一緒に帰、ろう……あれ」

「あれ、Aちゃん?」

「…あ、ちょ、ちょっと！」

「待って！」

「ねえ待ってってば！」

「もう、どうして先に帰ろうとしちゃうの?」

「え…っ、一人で帰る…?」

「どうして!?」

「…ひ、一人になりたいって…」

「ど、どうしたの?」

「何かあったの?それとも、悩み事?」

「それなら俺が話聞いて…っ」

「……そ、そんなに怒って、本当、どうしたの?」

「俺、なにかした?」

「？…おかしなことばっかりって…」

「…別に、おかしいことなんて何も言ってないし、やってないよ?」

「だって、彼女を迎えに行くのは当然でしょ?」

「…うん、彼女」

「お昼休みも一緒にいたいって思うのも、一緒に下校するのも、手を繋ぐのも、デートしようっていうのも」

「恋人ならおかしくないよね?」



「もう…何言ってるの?君」



「俺たち、恋人でしょ?」




「二か月前、俺が告白して、君は頷いた」

「それで、恋人になったんじゃない」

「忘れちゃったの?」

「俺は一つも忘れたりなんてしてないのに」


「君との“思い出”全部。ちゃんと覚えてるよ?」

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