変わらぬ愛を君に捧ぐ【 sh 】 (ページ8)

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関係ないページ8

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それから3日、特に何もなく噂も消えていった。

……平野くんが私の部署に来なくなったから。

通りすがりに見かける程度でほとんど喋らなくなった。
そんな日常が続いてたある日の夜、マンションに着いたら目の前を平野くんと、女の人が歩いていた。パッと物陰に隠れて、様子を伺う。

……って、なにしてんの私。自分家のマンションじゃん。なんで隠れなきゃいけないの。……って思ったのも束の間。女の人が平野くんに抱きついた瞬間を見てしまい、思わずよろけて、ヒールごと転けた。

……うわ最悪。

結構大きな音がしたみたいで2人が振り向く。
その瞬間、女の人は走って帰ってしまった。

『……Aちゃん？！』
「……あー、えっと、その……」
『え、大丈夫？立てる？』

さっきまで女の人に抱き締められてた平野くんが私に手を貸そうとしたから振り払う。

「大丈夫」
『え？こんなとこで何してんの？』
「実は私も同じマンションなの」
『えっ！？』

目が飛び出そうなくらいびっくりしてる平野くん。
そりゃそうだよね。私もびっくりしたもん。
……てか、それより女の人は大丈夫？

「さっきの女の人へーきなの？」
『見てた？』
「うん、ごめん｣
『同じデザイン部の子でさ』
「うん」
『俺と付き合いたいって』
「……そう、なんだ」
『どう思う？』
「え、なにが？」
『付き合った方がいいかな？』
「……そんなの、平野くん次第でしょ」
『うん、そうなんだけどさ、Aちゃんはどう思うかなって』
「私には関係ないし。いいんじゃない？可愛いし」
『……そっか』

私には関係ない。
たった一回飲みに行っただけ。
……たった一回泊まっただけ。

『てか、マンション同じとかやばいね！』
「ほんと！いつから住んでるの？」
『半年くらい前！』
「そうなんだ、全然気づかなかった」
『……この前泊まったとき気づいたの？』
「え？あ、うん、そう」

なんで思い出させるようなことを言うの？決して疚しい事をしてるわけでもないのにどうして、こんなやるせない気持ちになるの？私を見つめるその瞳の奥で一体何を思ってるの？

……その日の夜は一睡もできなかった。

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