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その三 ページ5

「無惨さま、今日はありがとうございました!」

 「気にするな、私が好きでやっている事だ。」





 無惨さまはまたもや頭をぽんぽんと撫でてくれた。そして、私の顔を優しく包むと、ゆっくりと無惨さまの顔に近づける。それと同時に、私は目を瞑った。

 ちう、という音と一緒に、無惨さまの唇が触れる。そして、タラリと無惨さまの血が私の舌に垂れた。





 「ん、ふぅ……っ、ぷはっ。」

 「上手く飲み込めた様だな。これでお前は更に強く、そして美しくなる。」

 「っは、はふっ、ありがと、ございます……」





 無惨さまは最後に私をきゅっと優しく抱き締めると、琵琶の音と一緒に姿を消した。
 無惨さまの姿が消えると、私はその場にトサッと崩れ落ちた。他の鬼に比べて、私は無惨さまの血に慣れているけれど、無惨さまの血が完全に溶け込むにはやっぱり時間が要る。


 はぁ、ふぅと呼吸を繰り返す。少し時間が経つと、身体の熱も収まってきて、自力で立つことができた。





 「早く、お家に戻りましょ。もうすぐ、朝が来るわ。」





 私は半日くらいなら日光に当たっていても大丈夫(正確に言うと、回復するのが早過ぎるってだけ)だけれど、痛いものは痛いもの。

 少しだけふらつく足取りで、私が太陽が出ている時間、過ごしているお家に入って、体を横にして休んだ。その間にも、どんどん無惨さまの血が体を巡っていく。
 大好きな無惨さまに包まれてるみたいで、私はこの感覚が嫌いではなかった。

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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時

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