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その三十四 ページ37

side EvilWoman





 「くそっ……何も出来なかったじゃないの!」



 不死川様の屋敷から自宅へと帰ってきた私は、家に入るなり近くの壁を軽く殴って不満の意を溢した。

 予定だったら、昨日のうちに不死川様が何故かあの鬼女に寄せている信頼度を失わせる予定だったのに、私が割り振られた仕事は不死川様から遠く離れた場所でのもので、女の信頼は失われるどころか若干上がってしまったようにも思える。


 違う待てよ、私に仕事を割り振ったのは不死川様じゃなくてあの女だ。わざと私を不死川様から遠ざけていたんだ……!

 ギリィ、と力強く歯軋りする。

 あの女が居るから、私は作戦を行動に移すどころか、不死川様に近付くことすらできないじゃない!
 
 どうすればあの女を……?
 いやまず、不死川様が彼奴を外に出したがらない、それは何故か、鬼だからだ。御館様からの手紙には太陽に強い鬼だと書いてあった。じゃあなんで外に出さないのか……?


 もしかして、本当は太陽苦手なんじゃ……、でも、御館様は太陽に強いと仰った。きっと御館様や柱の皆様の前で日光に当たったんだろう、でも死ななかった。
 けれどそれは一時的なもので、太陽に強い訳では無いのだとしたら……?長時間日光に当たっていたら、彼奴も他の鬼と同じように死ぬとか。




 「……彼奴の弱点が、見つかったかもしれない。」




 でもまだ弱点だと確定するには早い、その証拠を見つけないと……!

 もし本当に日光が弱点だったとしたら、最悪この手で、あの女を殺すことだって出来る。どうせ彼奴も鬼の一種、死んだところで誰も悲しまないし、逆に喜ばれるかもしれない。
 あの性格上、同性からは嫌われてるでしょうしね。







 ***







 「……もう、良いかしらね。あんな不細工が相手じゃ、楽しくもなんともないわ。」





 さっさと潰しちゃいましょ。

 ごめんなさいね、私、超絶気分屋なのよ。

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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時

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