その二十六 ページ29
「さて、あの子との取引も済んだことだし……、」
____行動に移るとしましょうかねぇ。
そうそう、あの子がこの屋敷に侵入して来た理由は、屋敷に置いて来てしまった自分の物を取りに来たからだそうよ。
中途半端な気配の消し方しか出来ないあの女が屋敷に入ったら、途端に実弥さんが目を覚ましちゃうわ。昨日も夜遅くに帰ってきたんだから、沢山寝かせてあげないと。っていう私の優しさで、わざわざあの女が使っていた部屋に行って、女の荷物を取って来てあげたの。
私はいつもよりも集中して気配を消して、実弥さんのお部屋を覗く。良かった、まだぐっすりだわ。
私はそれを確認すると洗面所に行って化粧をした後に動きやすい服装に着替えると……お屋敷の掃除を始めた。隠とかいう女たちがやるのは、こういった身の回りの世話、つまり、家事。私が家事を完璧にこなせば、隠は要らないのよ。
私は完璧な鬼なの。家事くらいちょちょいのちょいだわ!
そして隠の必要性を感じなくなった実弥さんが、あの後輩ちゃんへの対応を少しでも変えてくれれば満足なんだけどねえ……。
え?隠への必要性を実弥さんが感じなくなったら、嵌められたあの女も必要無くなるじゃんって?そんなの当たり前じゃない。私、あの女に着せられた濡れ衣は取ってあげる、って言ったけど、此処に戻って来させてあげる、なんて一言も言ってないわよ。
私、実弥さんのこと大分気に入っちゃったの。好きな男の人の近くに他の女がいるなんて耐えられないでしょ?それと同じよ、実弥さんの近くに居るのは、私だけでじゅーぶんなの。
「実弥さんを喰べて良いのも、私だけなんだから……」
ぞくり、と体がうずく。
この前貰った実弥さんの血。今まで喰べて来た血の中でも最上の味だったわ、すっごく甘くて、美味しかったの!
____アレは私の獲物よ、他の鬼、ましてや他の人間になんて渡さない。
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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時