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その十五 ページ18

「それなら今から買いに行くか?」

 「今から、ですか?」

 「あぁ、なんか問題あったか?」




 問題ありまくりよ実弥さん!今、ってばりばり外昼じゃない、太陽さんさんと輝いちゃってるじゃない!鬼の天敵は藤の花と日光よ?!

 なんて心の中で荒れ狂う私だけれど、決してその気持ちは顔に出さない。うぅん、でも本当にどうしようかしら、あの藤の匂いをぷんぷんとさせてる女のお陰で、柱と産屋敷の前で日光は平気と言ってしまったから……。配慮が足りなかったわね、失敗したわ。
 此処は実弥さんが他の柱たちに公言しないことに賭けて真実を告げるか、数刻の間日光に当たることを我慢するか……、二つに一つね。


 実弥さんは、困ったように眉を下げる私を見て不思議そうな顔をしていた。




 「……人が多いところ、苦手か?」

 「……ぇ、」

 「人を喰いたくない、っていう意思はあるんだろうが、それと鬼の本能、ってのは別個だ。いくら意思が硬かろうと、本能に背くってのは簡単なことじゃねぇ。まぁ、例外は居るがな。」

 「実弥さん……」




 良いように誤解してくれて助かったわ。でも、確かに彼の言うことも一理あるのよね。さっきは、柱と産屋敷家の人間合わせて十数名しか居なかったからなんとか我慢出来たけれど、流石に百とか二百とかの人間が集まってたら、食欲が湧いちゃうもの。

 私は「すまねえ、気付いてやれなくて」と申し訳なさそうに笑う実弥さんに、きゅっと抱き付いた。




 「なっ……?!」

 「ありがとう実弥さん、こんな私なんかを理解しようとしてくれて……すっごく嬉しい」

 「……おぅ」




 それから、誤解してくれてありがとう。



 それから実弥さんは私の頭をさらりと撫でると、部屋の外に向かって「おい」と呼び掛ける。すると、スッと襖が開いて、さっき玄関で見たあの女たちが居た。

 あらあら実弥さん、この状態で呼び出しちゃったら可哀想じゃない。想い人が何処ぞの鬼の女と抱き合ってるなんて光景が目の前で広がってる……、なんて酷な状況なのかしら!


 わずかに見えた女の目は、驚きと怒り、それから嫉妬で、真っ赤に燃えていた。

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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時

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