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その十一 ページ13

「……私、やっぱり殺されちゃうのかなぁ。」





 ぽつり、と聞こえるか聞こえないかの境目あたりの声で呟く。更に、声だけじゃなく体をも震わせることによって、更に弱々しさを感じられる声になってるわ。

 その効果合ってなのかは分からないけれど、一人の柱(多分炎柱ね)が、





 「御館様! そこの鬼の少女を、鬼殺隊で保護しては如何でしょうか!」





 なんて言い出した。

 それには他の柱も驚いたのか、柱の視線が一斉にその男に集まる。男は沢山の視線を集めている中でも、ハキハキとうるさいくらいの声量で話し続ける。


 今ここで私を逃がして仕舞えば、産屋敷耀哉という鬼殺隊の重大な情報を鬼側に渡してしまうようなものなので、不利益な点しか無いが、かといって殺してしまうのも勿体ない。
 生きたまま保護する(まあ捕らえるとも言うわね。)ことによって、鬼の情報を聞き出せるかもしれない、と。

 大体こんなこと言ってたわ。




 その男の口添えあってか、実弥さんは特にこれといった罰もなく(謹慎二週間ほど)、そして私はというと、





 「Aを保護、護衛する柱を選ぼうと思うんだけれど、Aは誰が良いのかな。」
 「さねみさん……、」

 「実弥の方はどうかな?」
 「御館様の仰る通りに自分は従います。」


 「よし、それじゃあAは実弥の屋敷で生活しようか。」





 なんて会話があって、実弥さんのお屋敷で生活することになりました。

 百歩ほど譲ってそこまでは良いわ、まあ私もきっと誰か柱の屋敷で監視されるんだろうなぁくらいには思っていたから。
 問題は食料よ、勿論私の。


 実弥さんが居る手前、そうぽんぽんと人は食べられない。かと言って、飢餓状態に陥ってしまうと、実弥さんを喰べちゃうかもしれない。









 「…………どうしよう。」





 今までこんなに困ったこと無いわね。

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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時

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