縁談 ページ3
詳しく聞けば、学生時代に軽いノリで「子供が出来たらお互いの子供を結婚させよう」と話したらしい。エンデヴァーは男を、お父さんは女を授かったため、学生時代の会話を実現させることにしたんだと。
「なるほど…」
「俺たちは酒でも交しながら話をしておく。2人は互いの仲でも深めておけ」
「分かりました」
エンデヴァーとお父さんはそう言うと、部屋を出ていった。戸を閉める音が響き、その後は沈黙が続く。
「なあ」
「…なんでしょう」
突然話しかけられ、反応が遅れた。
「俺はこの婚約は乗り気じゃない。おまえもそうだろ？」
「ええ、まあ…」
でも、お父さんの言ったことだから今更どうしようもないと言うか…。
「俺たちのどっちかが恋人を作れば、婚約破棄もしやすくなる。腐ってもアイツらは俺たちの親だ。子供の意見も、多少尊重されるだろ。政略結婚じゃねえし、元々が軽いノリでの話なんだ。俺たちの婚約には、そこまで意味は無い」
「…なる、ほど」
短時間でよくそこまで考えつくな…凄い。
「ですが、私は女子校に通っていまして、とても恋人を作るなどというのは…」
「高校に入ってからでも遅くはねえ。どうせ行くのは雄英だろ？」
「え、そうなんですか？」
私が訊ねると、焦凍さんは「違うのか？」と首を傾げた。
「私は近場の士傑高校に行くのかと…」
「親父が新しく部屋を用意していたから、てっきり居候するんだと思ってた」
「え…？」
「士傑か…あそこ、異性の交際禁止だよな」
「ええ、そうですね」
前途多難…どうしようかと考えていると、焦凍さんが口を開いた。
「さっきから気になっていたんだが…」
「なんでしょう？」
「その敬語、辞めてくれねえか。気持ち悪い」
「え…あ、うん」
気持ち悪い？
「後、俺のことは焦凍でいい。俺も菫って呼ぶ」
「わ、わかった」
その後、私たちは婚約の話は一旦置いといて、世間話をした。気を使っているのか、会話が途絶えないように何とかやってくれているが、私は別にきにしないんだけどな。
「どうだ。気は、合いそうか」
突然聞こえた声に、私は後ろを向いて、微笑んだ。
「ええ、まあ」
「それは良かった。それと、伝え忘れていたが」
なんだろう…。
「菫は中学を卒業と同時に、この家に居候させてもらう事になっている」
「…わ、かりました」
ちらりと焦凍を見れば、「だろ？」と言いたげな顔をされた。いや、「だろ？」じゃないから。一大事だから！
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もずくっち - コメントの仕方のところに、宣伝Okって書いてあったんですけど、それって自分の投稿している作品のことですか？それとも、この作品のことです？おしえていただけたら嬉しいです。 (2022年10月10日 15時) (
レス) id: ff189cf6af (このIDを非表示/違反報告)
？？？？ - 焦凍推しなんです！轟出てきて嬉しいィィィィ！！！ (2022年10月4日 22時) (レス) @page3 id: e430496a4a (このIDを非表示/違反報告)
たた - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2022年9月27日 23時) (レス) id: 280d0d55b7 (このIDを非表示/違反報告)
玲香@推しを世界に広め隊(プロフ) - ゆりなさん» ありがとうございます！更新頑張ります……！ (2022年9月17日 23時) (レス) id: 7ea981ebc0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな - とっても面白いです、更新待ってます！！ (2022年9月17日 23時) (レス) @page11 id: 736bc9023c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玲香@推しを世界に広め隊 | 作成日時：2022年9月15日 21時
