私の使命は。3 (ページ5)

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伍拾肆ページ5

花巻「ねえ、ありすちゃん。俺らにテーピング巻いてくれたことないよね？出来るの？？」

花巻さんと松川さんも近づいてきた。

姫原「できますよぉ！！」

そうは言いつつ、本当にやったことがないのだろう。テーピングがグチャグチャになってしまっている。

及川「いいよ。俺、自分で巻く。いつも自分でやってるし。」

『左手でまくのは大変ですよね？私やりますよ。』

及川「ありがとう。」

テーピングを受け取って巻き始める。

姫原「及川さん！ぁりすの味方じゃないんですかぁ？」

及川「今日のドリンクさ、姫原ちゃんが作ってくれたの？」

今日のドリンク…？
もしかして気づいてる？

姫原「もちろんですぅ！！」

よくもまあそんなに軽々と嘘が。

花巻「今日は俺らの好みに合わせてドリンクの味変えてくれたのな。」

やっぱり青城のみなさんは気づいてくれたんだ。

姫原「え……そうなんですぅ！気づいてくれて嬉しいですぅ！」

松川「俺ら、味の好み教えたことあるっけ？」

松川さんがピシャリと言い放つとありすちゃんは黙り込む。

岩泉「お前がAに作らせたこと知ってるから。」

姫原「で、でもぉ！Aちゃんは本当に私に嫌がらせしてっ！」

ありすちゃんは泣き出した。

でも、それを慰めに行く人はいない。

治「俺らも見たで。Aが2校分のドリンク作ってるとこ。」

姫原「侑さんは、ぁりすのこと、信じてくれますよね？」

ありすちゃんは涙目で侑さんをみあげる。

侑「言うたやろ。俺らって。俺も見てんねん。」

及川「もう、姫ちゃんの味方はいないよ。」

及川さんにそう言われるとしばらくありすちゃんはうずくまったまま、動かなかった。

そして、

姫原「はあああああああああああ。」

大きなため息をついた。

姫原「そもそも、私の嘘に騙されてこいつを無視してたみなさんは最低じゃないんですか？」

ありすちゃんの言葉に、青城の4人と稲荷崎の皆さんは下を向く。

姫原「あーあ。計画が台無し。」

ありすちゃんに睨みつけられる。

姫原「私の計画壊したこと絶対後悔させてやるから。」

そう言ってありすちゃんは体育館のドアを思いっきり開け出ていった。