シスコン Junya.I ページ19
Aにどうしても俺の練習を見に行きたいとねだられ、練習場に連れてきたのはいいものの···。
薫《Aちゃーん!どーよ今の!》
『すごい!薫さんめっちゃすごいです!ちょーかっこいいです!!』
碧《褒め上手だね、Aちゃんは。じゃあ俺は薫くん以上に褒められるように頑張らないとだな》
薫《···碧、俺に勝てるとでも?》
碧《もちろん。ね、Aちゃん?》
『うっ、選べない···』
案の定、Aに不穏な奴らがうじゃうじゃと寄ってきていた。
妹の身を守るべく、俺は後ろからAの肩を片腕で抱き寄せる。
「こらA、じっとしてろって言っただろ」
『うわ、お兄』
碧·薫《げっ》
「こら逃げんな。お前ら後で詳しく話聞かせろ」
碧と薫にそう釘を刺したところで、空いているもう片方の腕をAの腰に回し、身動きが取れないように自分の体に密着させた。
「···なんであいつらと喋ってたの」
『だって、薫さんと碧さんが話しかけてきてくれたんだもん』
「話しかけられても無視していいから。あんまりあいつらと仲良くしないで。お兄泣くぞ」
『無視は可哀想だよ。でもお兄にも泣いてほしくないから、よしよししとく』
そう言って俺の頭をAの小さな手が撫ぜた。
俺は嬉しくなって、思わず強くAを抱きしめる。
「ありがと。俺はAのお兄になれてほんとに嬉しいよ」
『···ちょっと痛い』
「わ、ごめん」
Aは軽く、大丈夫と言ってニコッと笑った。
『練習頑張ってね、お兄。行ってらっしゃい!』
「···うん。行ってきます」
この日の練習後に、律が"純也くんシスコン拗らせてるね"、とふざけたことを抜かしてきたので、碧と薫と一緒にまとめてしばき倒してやった。
(requested by イトジュン様)
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茜屋(プロフ) - kangarooさん» 良かったです🫶リクエストありがとうございました!! (5月16日 16時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
kangaroo(プロフ) - 茜屋さん» リクエスト書いてくださってありがとうございます!!めっちゃきゅんきゅんしました...。 (5月16日 15時) (レス) @page29 id: a52eba175e (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - kangarooさん» 承りました!リクエストありがとうございます!! (2023年5月11日 6時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
kangaroo(プロフ) - コメント失礼しますっ。リクエストで、傷跡シリーズの谷口書いてほしいです!いつもきゅんきゅんな物語ありがとうございます!! (2023年5月10日 22時) (レス) @page28 id: a52eba175e (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - おさすみさん» 了解です!リクエストありがとうございます💞💞 (2023年5月9日 6時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜屋 | 作成日時:2023年1月30日 8時