【stpr】マフィン焼いたら家燃えた 2

マフィン52 ページ7

その日の夜


ころんサイド


『こーろんっ』

ぴょこっ、と脱衣所から顔だけ覗かすA

今日は何だろうか

そう思って駆け寄ると脱衣所から出てAがくるり、と回る

『見てみてっ、なーくんから届いた！』

何が、と言おうとしてやめた。いや、言えなかった

だって僕のるーむうぇあ着てるんだもん・・・！！

きっと僕のやつを送ってくれたのはなーくんの計らい

ありがとう、となーくんを拝みつつ視線を戻す

『ん？どした？可愛いでしょ？』

耳もついてるんだよ、とフードをかぶって見せてくれる

思わず天を仰ぎたくなるような可愛さに悶えつつ口を開く

こ「何でもない。なーくんにお礼言うんだよ。あと、その、可愛い・・・と思います」

ちょっとどもりつつ伝えるとAは嬉しそうに笑う

『なんで敬語？んふふ、でしょでしょ！』

誇らしげに胸を張るAの足元にたぴちゃんが寄ってきた

こっちも可愛い、と思う僕の目の前でたぴちゃんが跳ねる

「わふっ」

『わぁっ、たぴちゃんも可愛いと思ってる？だよねぇ！ふふっ、アイス食ーべよっと！』

僕に同意するように鳴いたたぴちゃんを連れて先輩は廊下をパタパタと走っていった

たらり

直後、鼻から赤い液体が垂れた

・・・これは仕方ない、よね？

慌てて鼻を拭うと戻ってきた先輩に笑われた

誰が原因だと思ってるんだか。

マフィン53→←マフィン51

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す