マフィン78 ページ33
『わとぺっ、ばっ!!』
莉「・・・」
変な奇声をあげながら大きく跳ね上がる私
そして涼しげな顔でそれを見守るりいくん
現在お化け屋敷と戦闘中だ
りいくんは綺麗に微笑んでいて端から見ればビビっていないのに、よく見てみるとどうだろう
静かに、小刻みに震えていた
カタカタという効果音が聞こえてきそうなほど震えるりいくんにしがみつきゴールまで向かわせる
『りいくん前いって、前。私もう頑張った。無理、ギブ、怖い』
私が口早にそういうとりいくんは先程のあの様子から一転
ニヤッ、と笑う
莉「つまり先輩の負けって認めるんだよね」
『うぐぅっ・・・!!』
負けを認めるのはかなりメンタルにダメージを負うが背に腹は変えられない
『う、うっす・・・』
くっ、と歯をくいしばりながら返せばりいくんは顔をほころばせながら両手をあげる
莉「やった!じゃあ先輩こっから出たら俺の話きーてね」
『ほーい』
そんな緩いやり取りをした私たちは子ども達と同等レベルでビビりながらゴールを目指すのだった
マフィン焼いたら家燃えた・完(大嘘)
莉「ふぁーっ、やっと出れたぁ」
ぐっ、と背伸びしながら言うりいくん
その目には私と同様で疲労が浮かんでいる
まぁ、ビビり×ビビりのお化け屋敷なんてそりゃそうなるか
あはは、と苦笑していると不意にりいくんがこちらを向き口を開く
莉「せんぱ、・・・A先輩」
『!うん』
いつもと雰囲気が異なるりいくんを前に空気がピンとはりつめる
はりつめた空気間でりいくんは私を真っ直ぐに見つめた
莉「A先輩。先輩がころちゃんのこと好きなの承知の上で言います」
こちらに了承を求めるようなその言葉に頷けばりいくんは幾分かほっとしたような表情を見せる
私が後輩の大事な話を断るはずがないのに
そんな私の思いは露知らず、りいくんは顔を真っ赤にしながらも凛とした口調で言った
莉「A先輩、ころちゃんじゃなくって俺にしませんか」
『っ・・・!』
言葉では表せない、驚きに似た感情がその一言で心の中を渦巻く
莉「俺だったら先輩にあんな悲しい顔させないし、先輩を一番大切にします。
だから、俺にしてください」
『わかった___』
461人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なずな(プロフ) - なんでこんなに面白いお話が書けるんですか?私には絶対無理。もう笑いすぎて頬の筋肉痛い。まぁ面白いからいいか!← (2022年5月10日 21時) (レス) id: 6bfa476d19 (このIDを非表示/違反報告)
わ - ころちゃん可愛い (2022年4月5日 11時) (レス) @page24 id: 36cf69f96f (このIDを非表示/違反報告)
猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - あおぞら(`・ω・´)さん» んふふ、そうだね、確かに。いかにタイトルで人を集めるか、みたいなとこあるし。うん、すっごいブーメラン刺さってんね! へへ、これからも頑張るー! (2021年8月27日 1時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
あおぞら(`・ω・´)(プロフ) - 大分前から思ってたんやけど猫かぶちゃんのお話の題名独特やよね(お前が言えることやない)てか!!まだ途中までしか読めてないけど天才すぎん?!猫かぶちゃんの作品は神だぁぁ!!頑張ってねっ! (2021年8月27日 1時) (レス) id: 11b3922fd9 (このIDを非表示/違反報告)
猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - んふふ、皆さんありがとうございます!続編営業中なのでぜひぜひ・・・(( ルユリさん、掛け持ち七個なんて気のせいですよ(((^ω^ ))))カタカタカタカタ (2021年6月30日 19時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:猫だと被る。じゃあどうしろと!? | 作者ホームページ:http://hono
作成日時:2021年4月28日 17時