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17. ページ17

ずっと見下ろされるのもなんかアレだから
そろりそろりとヒカルから少し離れて腰かける。



ロケマサからの返事が続いてたけど、内容もちゃんと確認しないままちょっと待ってねと返した。
ヒカルに向き合うとなにか言いたそうな視線であたしを見続けている。



「勝手に部屋入ってごめんね?」



何か言いそうではあるものの言わないのがヒカル。
なのであたしから話を振る。
だけどそれにもうんと頷いたきり、それ以外に言葉は返してこなかった。



あたしもそれ以上どうしたらいいか分からず無言の時が流れる。
携帯をいじるでもなく、何を話すわけでもないヒカルは違和感があって不思議だった。
ただじっとあたしの目を見つめている。



『お前俺の事どう思っとるん』


「…え?」


『ただの仕事相手?社長?』



だんだんと距離を詰めてくる。
喋ったと思ったら何をいきなり言い出すのか。



「ヒカルは…良い人だよ、」


『そういうんじゃなくて』



セットされていた頭をぐしゃっと自分で潰した。
無造作になった髪から覗く目はとても真剣だ。
子犬のようにも見えるけど、しっかり成熟した大人の妖艶さもある。



何だか心臓が波打っていた。
ドクドクと速いペースで。



『鈍いなほんまに…普通分かるやろ』



腕をグイッと引っ張られ、体勢が崩れる。
崩れた先にあるヒカルの身体に突っ込んで
そのままふわっと抱きしめられた。



思わず声にならない声が漏れる。



動揺しすぎて指の先の神経まで固まったあたしの耳元でヒカルはふっと笑った。



『まだ分からんか?』



分かるわけがない。
誰か分かりやすく説明してくれ。



体の神経も脳の神経も完全にショート状態だよ。

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яeu(プロフ) - セティさん» ありがとうございます。ものすごくモチベーションになりますm(_ _)m 頑張りますね! (2021年3月29日 21時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
セティ(プロフ) - はじめまして。続き楽しみにしていますので、無理なく更新していただけたら嬉しいです。 (2021年3月29日 15時) (レス) id: 1fbb8090be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:яeu | 作成日時:2021年3月9日 21時

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