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はよざいまーす、と聞き慣れた声が家に響く。
当の家主はまだ寝ているが、お構い無しに靴を脱いで上がってきたのはピンク髪と青髪だ。
いつも思うけど将来ハゲないだろうか、
私も1度青髪に憧れて暗めのネイビーにしたことがあるけれど、全くもって色が入らず落ち込んだことがある。
あれだけ原色だとものすごいブリーチ回数をこなして耐え残った毛根たちなのだろう。
「あれ、相馬さんまだっすか?」
ある意味尊敬する青髪の持ち主、ロケマサが私の目を見る。
今日はネクステの撮影で、朝から三本撮りのまあ慣れたスケジュール。
上司である捧さんと初めてここに参加し、まえっさんから詳細を聞いた時はそのハードスケジュールにひどく驚いたが、今は何も思わずスっと受け入れられるようになった。
「相馬さんまだだよ、ちなみにヒカルもまだ寝てる」
「えそうなんすか?ちょっと名人起こしに行ってみましょうよ!」
「えー…嫌や」
名人はいつも通りクールである。
「じゃあAさん一緒に行きましょ!」
朝から子犬のように目をキラキラさせて…若い。
まあそろそろ起きないとヘアメイクがギリギリだと思ってたから、今日のところはこの若者に乗ってあげよう。
寝室の戸をそっと開けて静かに寝息を立てるヒカルに忍び寄る。
ロケマサがベッドの空いている片側へ、
あたしはヒカルが寝ている側の少し空いたスペースへ身体を滑り込ませて。
ロケマサのせーのという小声に続いて、
脇腹へ一斉に奇襲をかけた。
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яeu(プロフ) - セティさん» ありがとうございます。ものすごくモチベーションになりますm(_ _)m 頑張りますね! (2021年3月29日 21時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
セティ(プロフ) - はじめまして。続き楽しみにしていますので、無理なく更新していただけたら嬉しいです。 (2021年3月29日 15時) (レス) id: 1fbb8090be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:яeu | 作成日時:2021年3月9日 21時