二話 ページ3
時は遡り_2014年7月下旬
最近聞こえ始めた蝉の声に憂鬱になる午後2時
A、齢18。今年が高校最後の夏である。
進路を考え、進学に向けた勉強をしはじめるこの時期にAは、コンビニの前で親友とアイスをくわえ、呆けていた。
今日は学校が早くに終わり、進学ではなく就職を考えている二人は、
_勉強なんてかったるいし、やらなくてもなんとかなるだろ_
といった一種の現実逃避的な楽観思考をして、現実から目をガッツリ背けていた。
そうなると、やりたくない勉強以外は特にすることもなかったので、暇を潰して居たのだ。
「あー、あちぃなぁー」
親友は痺れを切らしたようで、手で顔を扇ぎながらため息にも似た言葉を洩らした。
友人は元々汗っかきであるのに、更に汗をかいてシャワーでも浴びてきたんじゃないかと言うほどだ。最早、洪水だな。かく言う自分もそうなのだが。
「言うなよ、もっと暑くなる」
「だってさぁー、こんなに暑いんじゃやってらんないぜ勉強とか」
もとからする気なんて無いくせに、という言葉を飲み込んで_嗚呼_と一言、精一杯の言葉を吐き出した。
暑いが家には帰りたく無い、所謂思春期というやつだ。(第一、家にあるクーラーは昨日壊れて使えない。)
隣にいる親友も同じようでぼーっとするしか無かった。
「なあ、公民館にでも行くか?」
あそこなら涼しくていいだろうし、どうせ田舎だ。殆ど人もいないし、ちょっと騒いでも怒られやしない。
「あーいいねそれ。採用!」
「偉っそうに」
ケッと少し睨みつけ公民館へ向かうとすると、丁度そこの車もエンジンをかけるのが見えた。運転手は携帯を見ていて_それ違反になりますよー_なんて思いながら足を進めたそのとき__
ガッっという音を立て、その車が車止めを乗り越えた。自分の目の前に迫る車、運転手の焦った表情、俺の状況に気づいた親友。無音の世界ですべてがスローモーション。
何かを考える余裕も無かった。
あ、俺死ん__ガシャン
思考が追いついたときにはもう視界は暗転していた。
それからの記憶は無い。
ただ、気がついたら生まれ変わっていて、前世の記憶があるなんて言えず、二回目の人生は寿命で死んだ。
それからまた転生を繰り返し、今に至るのだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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8
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西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
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小さな虫(プロフ) - ルナさん» 読んでいただきありがとうございます!物語の進行上、ロシナンテに関してどうなるかは、後先考えずに書いているので、私にもわかりませんwですが、前向きに検討させていただきます!コメントありがとうございました! (2020年5月24日 1時) (レス) id: a1687602fd (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 小説読ませていただきました!面白かったです!原作崩壊にともない救済措置をするキャラクターにロシナンテを入れていただけたら嬉しいです! (2020年5月24日 1時) (レス) id: 0170e44a0f (このIDを非表示/違反報告)
小さな虫(プロフ) - Kanonさん» ありがとうございます!これからも頑張らせていただきます!設定、気に入っていただけたなら光栄です。kanonさんとは気が合いそうですね! (2018年9月8日 11時) (レス) id: 550c0109ec (このIDを非表示/違反報告)
Kanon(プロフ) - 題名見て面白いの確定、内容見て面白さが倍、自分が大好きな設定です! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 08adac8b7f (このIDを非表示/違反報告)
小さな虫(プロフ) - レミさん» 有り難うございます!頑張ります! (2018年3月28日 21時) (レス) id: c5c31ad411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小さな虫 | 作成日時:2018年1月31日 18時