48*大好物。 ページ8
予定を変更して午後に内見に行くことにした私たちは、
サクッとお昼を食べよう、ってなって一旦不動産屋さんを出た。
「何食べよっかぁ？何が良い？」
多分お店は私の方が知ってるのに、何が良い？って聞いてくれるのが優しい。
「えっと…」
寒いから、温かいものがいいな。
智さんはあんまり好き嫌いない、って言ってたから、あんまり考えずに選べるのは良いトコロ。
「あっ…スープカレーとか、どうですか？」
最近できたお店で、この前初めて行ったらとっても美味しかったし、
普通のカレーより、スープカレーの方がちょっとオシャレな気がする。
「おれ、カレーが一番好きな食べ物！」
智さんが、チラリと八重歯を覗かせて、ニコッと笑った。
「ふふ、じゃあカレーにしましょうか」
「うん、そうしよ」
さっき待ち合わせた駅を超えて、飲食店が立ち並ぶアーケード街に向かう。
「なんかいい匂いするねぇ」
鼻をクンクンさせる智さんは、とっても幸せそうだ。
アーケード街の中間点ぐらいにひっそり佇んでいるスープカレー屋さんは、インド人と日本人のご夫婦が経営されてるみたいで、
日本風だけど本格カレーが楽しめる、ってこの近隣の住民たちの人気のお店だ。
「こんにちはぁ、二人、いけますか？」
智さんが、にっこり微笑みながら声をかける。
お昼時だからお店は８割くらい埋まってたけど、
「コッチアイテルヨ」ってインド人のご主人が奥の席に手招きしてくれた。
「おれは、骨つきチキンのにするぅ。Aちゃんは？」
「私は、このキーマカレーにしてみます」
「それもいいねぇ」
メニューを眺めて、智さんがキュッと目を細めた。
・
「うわっ、うまそー」
湯気の上がってるスープカレーからは、スパイシーな匂いが立ち込めていて、
急に空腹が刺激される。
「いただきます」
智さんがパチン、っと手を合わせるから、私も一緒に食事の挨拶をする。
「アツアツだねぇ」
猫舌の智さんは「あち」って言いながらスープカレーをフーフーして、
やっと口に入れると、「うまぁ」って満足そうに笑った。
「チキンも美味しいしぃ、野菜もとろけるぅ」
「食レポみたいですね」
モグモグ…ってカレーを頬張る智さんは、ちょっと子供っぽくて、
また胸がキュン、っとする。
「おれ、スープカレーって食べたの初めてだぁ」
「えっ、そうなんですか」
そう言われてみたら、スープカレーって日本発の食べ物だし、
私が子供の時にはメジャーじゃなかったかも。
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璃夢(プロフ) - みっきさん» みっきさん、コメントありがとうございます。智さんのほんわかと優しさ、感じていただけて嬉しいです。私も書きながら癒しのパワーをもらってます笑 これからもどうぞよろしくお願いいたします♪ (2020年6月10日 0時) (
レス) id: 7d2e6a298f (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - 初めまして(^^)いつも楽しみに読ませていただいてます♪智くんのほんわかと優しい癒しオーラを感じて毎回読み終わったらほっこりしてます。次回更新も楽しみに待ってますね♪ (2020年6月4日 0時) (レス) id: 0364fca5be (このIDを非表示/違反報告)
璃夢(プロフ) - かえるさん» かえるさん、コメントありがとうございます。お話楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪青い鳥の開設、今準備中なので、用意が出来たらすぐにお知らせしますね^ ^ これからもよろしくお願いします！ (2020年5月31日 0時) (レス) id: f209da7995 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！！差し支えなければ、智さんの新しいお家の見取り図が見てみたいです(^^) (2020年5月23日 1時) (レス) id: a9f7041f7f (このIDを非表示/違反報告)
璃夢(プロフ) - ゆうにゃんさん» ゆうにゃんさん、コメントありがとうございます♪ ドキドキしていただけて、とっても嬉しいです。これからもどうぞ宜しくお願いします！ (2020年5月20日 9時) (レス) id: f209da7995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃夢
| 作成日時：2020年5月17日 22時
