Episode 58 ページ9
降谷 零side
ちらりと横目で後ろを見ると、『待ってください〜!』とよろよろ走っている彼女の姿が目に入った
そんな必死に俺のことを追いかけてきている姿が可愛くて速度を緩めることなくスタスタと歩き続ける
ふと横を見ると俺が抱き抱えている蓮くんは夢の中だった
これ以上いじめるのは可哀想だなと後ろを振り向くと彼女が走っている目の前には俺がいけ好かない男の後ろ姿が目に入った
(沖矢昴!)
下を向きながらよろよろと走っている彼女には目の前の沖矢昴の姿はどうやら見えていないようだ
そのままドン!とぶつかり前に倒れる彼女をガシッ!と支える
「大丈夫ですか?」なんて声をかけているが、そんなことはどうでもいい
俺はもやもやしたものが一気に流れてきたと思うとカッ!と苛立ちが込み上げてきてすぐに2人の元へ急いで向かう
彼女が口を滑らせ「お…ッ」なんていうから急いで彼女の口元を手で塞ぐと「うむ!」と声が聞こえる
どんどんイライラしてくるこの感情に終止符を打つため僕は「うちのものがすみません」と一言告げ、その場をさっさと後にした
彼女の腕を強引に掴み引っ張り、俺の車がある地下駐車場へと足を急いだ
(このイライラをどうにかしたい…。)
車のロックをリモコンでピッ!と解除し後部座席にぐっすり眠っている蓮くんをゆっくりと寝かせる
静かにドアをバタンと閉め彼女の方はぐるりと体を向けた
『安室さん、怒ってる?』なんて聞かれ、無意識に彼女を追い詰めるように壁へ壁へと追いやる
コンクリートの柱にたどり着いてしまい、ペッタリと背中を合わせているAの頭の左右に手を置く
所謂、" 壁ドン "と言う奴だ
俺を見上げるその上目遣いの姿
(…かわいい…。)
最近の俺はどうかしている気がする
まだ会って間もない、しかも子持ちの女性にこんなことを思うなんて…
(いや、でも可愛いもんは可愛いんだよなぁ。
初めて会った時から結構、顔もスタイルもタイプだし。
特別、着飾っているわけでもなく、メイクが薄くてほぼノーメイクに近いのに肌も綺麗で、目も薄い茶色で綺麗で…子育てもうまいし、気遣いもできる。
それに保育士ときた…。
なんでこんなにイライラしているのか、正直…認めたくはないが検討はつく…
しかし、俺にその感情はいけないことだ…)
目をギュッと瞑り、また開く
そこには俯いて目を泳がせる彼女の姿
俺は彼女に問いかけた
降「なぜ、俺が怒っているわかるか?」
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RINA(プロフ) - 玲さん» 告白!!お待ちどう様でしたッ!!日課にしてくれているなんて( ; ; )ありがとうございます!まだ続きます!お楽しみにしててください!! (2021年11月2日 16時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - ようやく告白!!!更新されて仕事終わり色々片付けて寝る前に読むのが日課になるほど続きを楽しみにしてます! (2021年11月2日 6時) (レス) id: bb3e3e235e (このIDを非表示/違反報告)
RINA(プロフ) - 音猫さん» 3回も見てくださるなんて!!すっごく嬉しいです(泣)!!少しずつ安室さんとの距離も近づきつつ、ジンとも接触!まだまだ面白く書いていきます!頑張ります! (2021年10月26日 23時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
音猫(プロフ) - こんなに尊くてにやけが止まらない小説初めてです!めっちゃ面白いので投稿頑張ってください!ちなみに全話3回読ませていただきました! (2021年10月26日 22時) (レス) @page35 id: bc85421f32 (このIDを非表示/違反報告)
RINA(プロフ) - にわなずなさん» ご指摘ありがとうございます! (2021年10月25日 7時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RINA | 作成日時:2021年6月21日 7時