親子揃って降谷零を好きな件について。《 Second 》

Episode 62 ページ13

『ママー！はい、あーん！』
『あ〜ん、うわぁ〜、美味しいね〜(汗)』


ｼﾞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ｯ

(うわぁー！ちょー見てる！！めちゃくちゃ見てる！！！)


私と蓮はただ今、沖矢さんに連れてこられたパフェが美味しいカフェで監視されるようにガン見されている

もう、食べずらいのなんのって仕方がない、さっきから…


(でも、蓮がせめて"すばるにー"といつものように言ってくれればよかったんだけど、会えた嬉しさからまさかの"しゅーにー"

本名を言ってしまったからには確実に誤魔化すことは出来ないよなぁ。)



沖「それで？」
『ひゃい！！』

沖「…ｯ」

(変な声が出てしまった…////
沖矢さん、笑ってるし…ｯ)

沖「んん"…では、本題に入りますね、それでなぜ僕を"しゅーにー"と呼んだのか、教えてもらいましょうか？」


ギラリと開眼し、眼光をこちらに向けてくる
『あー……HAHAHAｯ
えっと、あの〜。』


私の頭の中は本当のことを言っていいのか？悪いのか？しかもよりにもよって零くんの宿敵と取れる人に！？

『ん"〜う"ｯ…』

変な声を出して唸りながら悩んでいる間も彼はこちらを見てくる


すると隣に座る蓮がガタッと立ち上がりソファーの上に立つ

『しゅーにー！あーん！』

そんなことを物凄くいい笑顔で言う物だから私は目を見開いた

いやだって…
(それ、私が口付けたスプーんんんんんん"！！！！！！

ほら！！沖矢さんも完全に開眼してパチパチしてんじゃん！！あ、戻った…

いや、一瞬、沖矢昴忘れてたじゃん！！)



わくわくした表情で沖矢さんが食べてくれるのを待っている蓮の姿

『蓮、沖矢さんにご迷惑だからやめておこうne…』


蓮を止めようと、『ママにあーんして』と伝えようと上半身を起こすと

ﾊﾟｸｯ

『…………。



………………食べた…。』


『おいしー？』

沖「はい、おいしいです。ありがとうございます」

空いた口が塞がらないとはこの事か…
沖矢さんが食べると思ってなかった私はポカーンとしていた


すると蓮がもう一口パフェから掬うと、私の目の前にスッと伸ばしてくる

『ママも、もっかいあーん！』
『え"…』


(え、だってそれ、今さっき沖矢さんが口付けたやつ…
私が口つけて、そして沖矢さんが食べてまた私が口付けろって！？

そんなことできないーーー！)

チラリと蓮を見てみるとキラキラとした期待の眼差し

(えーい！なんとでもなれ！)



　

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