【鬼滅の刃】新人看守は美人で鬼殺隊からも愛されてます。其ノ弐

第六十一話 ページ16

伊「_________……うおおお！！すげぇすげぇ速ぇええ！！」









窓から顔を覗かせ、走る列車に興奮を隠せない伊之助さん。それを見た善逸さんが「危ない！！」と叫ぶ。









伊「俺外に出て走るから！！どっちが速いか競争する！！」


善「馬鹿にも程があるだろ！！」





「伊之助さん、危ないですよ…っと、」









立ち上がり、彼らの座席に移動しようとする。



すると、隣に座っていた煉獄さんに腕を掴まれた。









「…煉獄さん？」






煉「俺の傍を離れるなと言っただろう。」


「……」









こちらを見ずに真っ正面を向いたまま煉獄さんはそう言う。私は少しばかり考えてから再び座り直した。









煉「猪頭少年、危険だそ！いつ鬼が出てくるかわからないんだ！」









鬼が出る。その言葉に善逸さんが「えっ？」と此方を振り返った。









善「ちょ、ちょっと待って下さい嘘でしょ！？鬼出るんですかこの汽車！」


煉「出る！」





善「出んのかい嫌ァーッ！！俺降りる！！Aさんも一緒に降りましょう！？今すぐに！！」


「いや、それこそ死んでしまいますよ。」









降りると喚く善逸さんに列車と競争しようとする伊之助さん。そんな会話にも関わらず妙に落ち着いた、暗い声が聞こえてきた。









車「切符…拝見…致します…」




声の正体は車掌さんだった。不思議そうに炭治郎さんが私に向かって「何ですか？」と尋ねた。









「車掌さんが切符を確認して切り込みを入れてくれるんですよ。」




炭「へぇ…」









そう伝え、私は切符を車掌さんに渡す。全員分の切符にパチンパチンと切り込みを入れていった。









炭「(ん？何だろう嫌な匂いが…)」





車「_________……拝見、しました……」

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