叫んだのは ページ34
「チョコあげるからおいで？」
下品な顔
親そっくり
何が楽しいんだろう？
「我慢しなくて良いからね
あ〜、未だ小さくて可愛いね」
「一個しかないの？」
そこらじゅう舐められて
気持ち悪い
この前の女の人よりましだけど
手のひらに置かれた一粒のチョコ
「ごめんね、今度は沢山準備しておくから」
今度？
今度なんて無い
外にも中にも気持ちが悪い大人ばかり
細くて、骨も出てるのに
まー、いいや
チョコは久しぶり
怪、喜ぶかな？///
「なんで、半分こしないの！！」
半分こ///
怪は考える事も可愛い///
「もう、僕は食べたよ」
あれ？
泣きそう
ばれちゃったかな？
いいのに
別にいいのに
怪が、何か言いたげに口を開こうとした時
あの女の声
・・帰って来なくていいのに
近寄るな
怪に近寄るな！！
「っ！！」
いってー
痛い
痛い
倒れた身体にも容赦なく
次から次と蹴り上げられる
痛いなー
いつまで続くんだろう？
この女に希望を持つのは
とうに捨てた
怪がいる
僕には怪がいる
意識が遠のく
あー
あの日みたいだ
苦しくて
苦しくて
目を閉じてしまったあの日
冷たい感覚に目を開けると
目を真っ赤にして大粒の涙を流して
僕に一生懸命に薬を飲ませようと
のんで
にーちゃん
のんで
コップから僕の口を伝っていく水
僅かに入っていた口の中の水で
薬だと思う口に入っている何かを
噛み砕いて飲んだ
苦くて
ものすごく
苦くて
でも
落ちてくる水は
しょっぱくて
飲んだ僕を見て
泣く顔で笑った顔は
僕の大事なものになった
一番
大事で
大切な
けど
その日、目を開けても
怪はいなかった
だって
動けなかった
呼んでたのに
怪が呼んでたのに
弱い僕の身体は
連れ去るあの女の手を振り払う事も
戦う事も出来ずに
微かに動いただけ
怪と
僕が
離れた夜
僕の大切な人が連れ去られた夜
僕は声にならない声で叫んだ
そこらじゅうが痛みで叫ぶ身体よりも
それよりも
心の叫びの方が痛いと知った夜
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じゅーくろー(プロフ) - ありがとうございます！幸せもらいました。来年もお暇な時に書いていただけたら嬉しいです。良いお年を！ (2019年12月31日 11時) (
レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - じゅーくろーさん» 沢山のコメント有難うございます。なので、1ページだけだけど、追加してみました笑さて、今日中にサンタさんは届けられるのか？頑張れサンタさん！！ (2019年12月25日 10時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
じゅーくろー(プロフ) - こんにちは。初めて読ませていただきました。泣けました。これからシリーズ読ませていただきます。かわいいピュアな小人のやまに癒やされました (2019年12月15日 13時) (レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - masaoさん» 今晩わー。終わっちゃいました。とてつもなく寂しいです。でも和とまー君がきっと、最後まで支えていてくれる。そう信じて。じゃないと、のんびりさんと、うっかりさんコンビだから笑コメ有難うございました。 (2019年10月28日 22時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
masao(プロフ) - かおるさん、こんばんは。私はこの小人さんのお話が大好きで、いつも更新があると楽しく拝読していました。嫉妬メラメラの今の宿主の２人に笑いました。小人の２人とその宿主の２人の素敵なお話、ありがとうございました。 (2019年10月28日 20時) (レス) id: 7a74d9ef4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かおる | 作成日時：2019年2月3日 0時
