25話 ページ28
でも引っかかるのが、私の想い人の件で彼があれだけ怒った理由だ。彼にとっての私は一体何なのだろうか。もしかして妹的な感じなのかな？
「おーい、できたよー。こっちに来て」
コップにお茶を注ぎながら煉獄さんを呼ぶ。
「うむ」
ホカホカと湯気が立ち上り、匂いもとてもいい。しかし私は猫舌なので少し冷めるのを待ってから食べることにする。
「む、美味い！…食べないのか？」
少ししょんぼりしたように言うのはやめてほしい。なんか罪悪感が沸くから。
「少し熱いのが苦手なだけだよ。だから煉獄さんが羨ましい。ほら、お代わりあるからたくさん食べて！気持ちを切り替えよう」
あんな気まずい雰囲気は二度とごめんだ。しかし彼は食べながら何かを考えている様子で喋らない。私も変に話しかけてこじらせるのも嫌だったので黙って食べた。
＿＿＿＿
「A、あとで大事な話をしてもいいだろうか」
洗い物をしている途中で煉獄さんが不意に話しかけてきた。
「あー、わかった。ちょっと待ってて…もう少しで終わるから」
水回りを台ふきで綺麗に吹き終わった後、お風呂の湯を沸かしておく。…どうしよう。もう二度と関わりたくないなんて言われたら。…嫌だ。それだけは嫌だ。聞きたくない。子どもみたいな我儘だけど、私の本心だ。私は目線を合わせないようにして彼に正直に申した。
「ごめん、やっぱり聞きたくない…かも」
「頼む」
伏せていた私の目に彼は土下座をしようとしているのが映る。慌てて彼を起こした。
「っ何をしているんだ！！」
「本当に大事な事なんだ。返答次第ではこれからの心の持ち様が変わる」
返答次第…つまりは、私の意見を尊重してくれる内容という事なのだろうか。それなら、我儘を言ってもいいんだろうか。私も腹をくくるしかない。
「…分かったよ。貴方がそこまで言うなら聞くしかないじゃないか」
煉獄さんはふと呼吸置いて話し始めた。
「Aに想い人がいるというのは本当なんだな？」
「…あぁ」
「さっきみたいに問い詰めたりはしない。けど、想像したんだ。Aが他の男と仲睦まじい姿を見るなんて無理だ。だから後悔する前に、伝えたいと思った」
彼の目が私を射抜く。その情熱がこもった視線は私を麻痺させるには十分すぎた。
「…俺は、Aの事が好きだ。異性として、一人の女性として」
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スプラン(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます！すみません、剣道に関してはど素人で適当につけた設定でした…！詳しく調べて、改めて書き直します！ご指摘ありがとうございます！ (2020年2月19日 22時) (
レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - すみません、大変面白く読ませてもらっているのですが、一つ気になることが…。9話で主人公さんが「剣道6段」を所持しているとのことですが、まず、剣道6段の昇段試験を受けるには、年齢制限で最低28歳になってないといけません。少し現実的ではないかと… (2019年9月16日 20時) (レス) id: cb5753e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - ラムさん» 40票目ありがとうございます(｀・∀・´)パソコンの部屋にエアコンがなくて手詰まり状態です…もう少しお待ちください(´･ω･｀) (2019年7月29日 0時) (レス) id: 07c7378595 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 40票目の星は頂いたぜ!!ほんとにこの作品にはドキドキさせてもらってます!! 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年7月26日 13時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 星ポッチが30になってました！アリガトウゴザイマス！ (2019年7月12日 23時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スプラン | 作成日時：2019年6月24日 23時
