I wish to be your only one … L.O.V.E

Precious Lover … ６ ページ7

長瀬棟梁…

この人、ぶっちゃけオレの《天敵》！！


なんせ初対面のオレの目の前で、宏光ハグしやがった(`･ω･´)ﾑｯｷｰ!、ひろは《酔っぱらってふざけただけだからマジギレすんな》って言うけど、オレ的には笑えない状況！

堂本さんからは、《顔もいいし腕もいい、男にも女にもモテる最強のガテン系イケメン 》て聞かされてて…確かに実際そんな人だったけど、だからって許せるわけないからっ！

ソッコーで宏光ひったくって取り戻した

コレは一言ご挨拶せねば！と《藤ヶ谷宏光の夫です！ 》とカマしてやった

唖然とした宏光と対照的に、長瀬棟梁の目線が瞬間鋭くなる、そしてオレはこの一瞬で、この人の宏光への気持ちを読み取ってしまった

「…藤ヶ谷？」
「はい、藤ヶ谷太輔と言います、以後お見知り置き下さい」

「…へぇ、アンタが藤ヶ谷な…、あー堂本つぁんが言ってた、べっぴんオトコマエチーフのダンナか？」
クイッと口角を上げ、オレに向けるしっかりとしと視線は、とても酔っ払いのそれじゃなかった

途端、オレの中の緊急警報が鳴る

例えるなら、食物連鎖の頂点に立つ肉食獣を思わせる長瀬棟梁…威風堂々とした佇まいはオレですら惚れ惚れする程だ

「宏光がいつもお世話になっております…」
一先ず予防線張る為にそう言うと、長瀬棟梁は面白そうな表情でオレを見た

「別になんも世話なんかしてねぇよ」

ぶっきらぼうな答えをしながら、長瀬棟梁の目がふと宏光に向けられる、オレの隣には困り果てた表情で、オレと長瀬棟梁のやり取りを見つめてる宏光がいた

咄嗟に宏光の肩に手を置き、長瀬棟梁からオレに顔を向けさせた

「藤ヶ谷宏光な…ま、なんだか違和感有りまくりの名前だけど覚えとくわ…、べっぴんオトコマエチーフ！来年も宜しくな！」

「はい、宜しくお願い致します」
ホッとした顔でペコリとアタマを下げる宏光を、長瀬棟梁は柔らかい笑みで見つめていた


この人が悪い人じゃないのは、堂本光一さん、そして宏光の事務所代表のお義父さんから伺って、よく分かっていた


けどオレには、大倉にすら感じなかった危機感と嫉妬心を感じ取っていた

それは今でも続いてるというワケ！




「太輔？」

「ん、ああ…、忙しくなるなら体調整えないとな…、頭痛薬あるのか？」
「うん、裕太が時々補充だよ〜とか言って持ってくるから大丈夫」



救急箱から錠剤を取り出し水で流し込む…

単なる頭痛…




オレも宏光も、この時そう思っていた…

Precious Lover … ７→←Precious Lover … ５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す