I wish to be your only one … L.O.V.E

Precious Lover … １４ ページ15

「ありがとな…そう言ってくれるの、ホントに嬉しい…《藤ヶ谷宏光》が傍にいてくれて毎日感謝してる」

タキシードを戻させ、オレは宏光をそっと抱き締めた…首筋に顔を埋めるとフワリと鼻を擽る宏光の香り、オレにしか感じない…愛しさを募らせる淡く甘い香り、そして同時にオレの中の独占欲を刺激するに充分な媚香になっていた

宏光の手がオレの首に回る

「そう言えばさ、長瀬棟梁がやたら《おい、藤ヶ谷宏光》って呼んでくるんだよなぁ、でも何回呼んでも慣れないって言っててさ…」

「長瀬棟梁？」

不意に出てきた天敵の名前に《違和感ありまくりだな》って言われたコトを思い出した、別にそんなこと無いし！

険しくなる心を見せまいとしたけど、我知らず抱き締めた両腕に力が入る


「…たい……？」
「…ひろ繋がろ……、このままいい？」
「…え、ココで？」

宏光が視線を左右に移す…広めに作ってはあるけど、ココはクローゼットだ

「イヤ？」
「…でも、オレまだ風呂入ってないし…」

躊躇う様子の宏光に、いつになく焦りのような気持ちを感じていた

「オレも入ってないよ、それに…どうせ汗とアレでベトベトになるし、…後で一緒に入ろ」

なんつー余裕の無い誘い文句だと思いながらも、宏光からのYESが欲しくて、オレは困り顔を覗き込んでしまう

宏光はちょっと思案顔してたけど、瞬き一つするとそのままオレの唇に羽根のようなキスをして微笑んだ

「なんかミョーな誘いだけど、…いいよ、オレも太輔と繋がりたい…オレも今がいい……」


ほんのり頬を赤くしてのOKに、オレのテンションはMAXまでアガる


「節操無くてゴメン…でも、愛してる…」
「ｸｽ…そんな太輔珍しいな…うん、しばらく繋がれないから…太輔のしたいようにしていい…オレの全部に太輔のマーキング、しろよ…」

結構大胆なコト言ってるのに、視線逸らし気味で表情はハニカミ顔…そのギャップにオレはどうしようもないほど腕の中の存在が愛しいんだと再認識する

「ちゃんと繋がろ…ひろとオレの全部、繋げよ……」
「うん…」

深いキスと優しいキスを繰り返しながら、宏光のカラダをクローゼットの絨毯に横たえる、背中とアタマ庇う様に手を添えると、ご満悦な笑顔を見せてくれた

「寒くない？」
「ﾌﾌ、これから汗でベトベトになるんだろ？なら大丈夫…」

「も、何それｗ」
「アツくして…太輔…」

ねっとりと絡む視線…指先、そして唇…オレはむしゃぶりつくように宏光の全てを愛していった

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