RHAPSODY:12 ページ26
「雅喜…ッ」
目が合うなり菜月は僕の胸に飛び込んできた
ギュッと縋りつき、肩を震わせる菜月…だけどもうそのカラダを腕の中に包むコトは出来ない
「…雅喜、この前はゴメンなさい…ッ」
涙声の後、胸元から顔を上げ僕に向ける表情は胸に迫るほどの悲しみを伝えてきた
「僕の方こそ…キミを傷つけたまま帰してしまって申し訳無かった」
「あの時は私もどうすればいいのか分からなくて…雅喜とちゃんと話がしたいの…お願い、お部屋に入れて」
菜月の頼みに一瞬迷ったけど、今の菜月に余計な期待を持たせるのは返って良くないと思い、僕は首を振った
「…ゴメン、もうキミを家には入れられない、話しは他の所でしよう、…車に乗って」
心配そうに僕たちの成り行きを見ていた千賀に車を出すように声を掛けようとした時、菜月の鋭い声がした
「イヤよ!、私は雅喜の部屋で話がしたいの!」
「悪いがソレは出来ない…もうキミをプライベートな空間に入れることはしない」
「何ソレ?北山くんならいいってコト?」
「そうじゃない、菜月…ちゃんと話をするから車に乗ってくれないか」
「乗らない!見も知らないトコで別れ話されるなんて絶対にイヤッ!」
「菜月…」
「どうして!?私のドコがダメなの?言ってよ雅喜、私に悪いとこがあるなら治すから!アナタの言う通りにするから…ッ、だから別れるなんて言わないでっ!」
「菜月にダメな所なんか無い、キミは十分魅力的な人だよ、…ゴメン、僕を憎んでくれて構わない…君を傷付けた償いはちゃんとする…だけどもう僕がキミを見ることは無い」
きっとコレが最後通告…
菜月の瞳が限界まで見開かれ、とめどなく涙が溢れていた
酷いコトをしていると思った…
「…そう、…いいわよねアナタは…私を捨てても北山くんがいるもの…私には誰もいないのに…ッ」
「菜月がホントに許してくれるまで、僕は北山さんに気持ちを伝えることはしない…キミを傷つけたままそんなコトが許されるとは思っていない」
「…へぇ、私がいいって言うまで彼と会わないってコト?…クス、なら一生ムリね、私はアナタ達を絶対に許さないもの」
「それならそれで構わない…菜月が許せないと言うなら、僕は一生あの人には会わないよ…ソレが僕のキミへの償いだ…僕はこの想いさえあればいい…」
例えこの先会えなくても…北山さんを想う気持ちだけは、僕だけのものだから…
「…好きでもない私とこの先いるよりも、一生北山くんを想ってる方がマシってコトよね」
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GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» と思っております!予定通り移行になりました!宜しければ続き覗いてみて下さればと思います!コメ大感謝です! (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは!いつもコメありがとうございます!はい、かなり無理やり感ありますが、戻しちゃいましたw、ユリ姉さんのネタバレからまた色々ハプニングが起こります、元カノがちょっと…でも主要人物は《みんないい子だよ!》がテッパンなので、なんとかなるのでは (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - keiさん» ホントにゴメンなさい!ココから辻褄合わせのネタバレ展開になりますw、そしてそして元カノが何やら…宜しければ続き覗いてみて下さいね!コメ大感謝です! (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - keiさん» こんにちは!こちらこそ初めまして!ウチの藤北ちゃん気に入って下さってホントに嬉しいです、ありがとうございます!はい、ちょっとアッサリ記憶戻しすぎたかなぁと思っていますが、こうでもしないと次の展開に行けないのでもしか《??》になられてたら (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - こんにちは。太輔君の記憶が戻りましたね。事故の真相や、菜月さんとの事等 解決しなければいけない事が多いので、大変だと思いますが ハピエになるために必要ですし、これからどうなっていくのか楽しみです。 (2017年3月11日 14時) (レス) id: 2a4d3f96ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年2月25日 13時