l wish to be your only one …エピ４

ヒカル…４７ ページ50

オレを抱きとめてくれる太輔…

とりあえず知らせとこうと、ヒカルの様子を話した…

心配してる顔と、申し訳なさそうな顔が交互に現れる…ホントに父親っぽい…


それにしても…

タキシード…似めちゃくちゃ似合うよな、絶対パーティ会場で太輔に見惚れる人がいるよな、なんかヤダなぁ…


そのウチＴＥＬが鳴り、ギルバートさんがココまで太輔を迎えに来ることになったらしかった

太輔はあまり歓迎してないみたいで、ブツブツ言ってる

｢そんなあからさまに嫌わなくても…｣
｢だって付いてけねぇもん、あのアンドロイドな性格…あ、ひろアイツ来ても出なくていいから、あんまオマエのコト見せたくないし…｣

｢なんで？｣

｢オマエのコト、気に入られたら困る…｣

｢…あのなぁ…なんでそう言う発想になるかな…皆が皆オレを気に入るわけねぇだろっ！アホか！｣

｢オレの危機管理能力をナメんな！｣
なんだそのドヤ顔…

…も、相手にすんのヤメだ


そっから《お見送りしまっチュ♥》をしろだのなんだの…バタバタしながら太輔は出ていった

やっと行ったか…ヒカルの様子を見に行くとまだ眠ってて…晩飯どうしようかと考えたけど、せっかくよく寝てるからもうしばらく様子を見ることにした

その時、ふとローチェストの上に太輔の腕時計が置いてあった

前回大きな契約を締結した時、CEOからご褒美に貰ったと言う、ハイブランド最高クラスの時計…ウラに太輔のイニシャルが入ってる特別な仕様、CEOからの太輔への期待の高さと感謝の想いが感じられる…

すぐ玄関を出て行くと、まだギルバートと思しき人と太輔がエレベーターホールの前にいた…

｢太輔！｣

声をかけると、すぐ俺の方へ来てギルバートさんから遮るようにして来る

｢忘れ物｣って渡すと、あっ…て顔して嬉しそうに笑った

だけど、太輔はギルバートさんを気にしてるのか、すぐ戻れってカンジに目配せしてくる…

とは言えスルーするわけにいかないし、ちょっとだけ会釈してオレは部屋に戻った



ヒカルのご飯の下ごしらえして、自分も済ませヒカルの起きるのを待っていたけど、それから２時間近くたってもヒカルは眠ったまま…眠ったのが遅かったとはいえ、いつもは起きたら必ず何かしら声がして、オレ達を呼ぶのに…


流石におかしいと思い、ベビーベッドを覗き込むと、グッタリと力無く眠ってるヒカルに気付いた



｢…ヒカル…ヒカルっ！オマエどうしたんだよっ！｣

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