l wish to be your only one …エピ４

ヒカル…４６ ページ49

太輔が外出した後、オレは家のコトしながらヒカルが起きるのを待っていた

午前中は３人で太輔に車出してもらって買い物行って…

戻ってきた時、ヒカルは何となくいつもと違う感じだった…

いつも喜んで食べるフルーツヨーグルトも、余り食べなくて、お気に入りの玩具にもあんまり興味を示さない…

熱でもあるのか？と思ったけど、そうでもなくて…


太輔はギルバートさんからのＴＥＬの後、ちょっと不機嫌そうな顔して、夜、取引先のパーティに行くって伝えてきた

｢悪い、パーティまでに資料作んなきゃいけなくてさ、ヒカル頼んでいいか？｣
って、申し訳無さそうに伝えてきた

もう出かける用事は済んだし、オレも特に何かをしなきゃいけないこともないから、昼メシの用意しながら、ヒカルを見ていた…

この頃からヒカルのグズグズモードが始まった…

抱っこ抱っこでオレを離してくれない…眠そうな表情もするから、ベビーベッドに寝かせてやろうとしたけど、置いたら大泣きを繰り返して…

太輔は仕事部屋にこもって今夜のパーティに持っていく資料を作ってるみたいで、昼メシ持っていった時も、難しい顔してパソコンに向き合っていた…ソレはヒカルの様子を伝えるのもはばかられる程で…


｢ヒカル…ヒカルいい子だな、ちゃんと抱っこしててやるから寝んねしような…｣

ピエピエ泣いてるヒカルの背中をポンポンしながら、オレは少しだけ不安になっていた…

夜１人か…


太輔が出ていくまでに、ヒカルのゴキゲンが治るといいんだけどな…


しばらくベッドに座ってヒカルを抱いてると、ようやくクウクウ寝息が聞こえてきた…泣いてたから、涙と鼻水で顔がカピカピ…

｢あーあ…可愛い顔がエラいことになってる｣


ベビーベッドに置いてあるウエットティッシュで顔を拭いてやる…起きる気配は無い…やっと寝入ったかな…

そのままそっとベビーベッドに寝かせて、オレは軽くなった腕を擦りながら、太輔の部屋に予定を聞きに行った



ノックして開けると、あの日のタキシードを着た太輔がいた…

瞬間…戻る記憶と感情……

あの日…今、世界で１番幸せなのはオレかもしれないと思った

その想いがそのままオレの胸に湧き上がる…気付いたら太輔に抱きついてた…



太輔…いつだって好きで好きでたまらない太輔…オレをこんなにも幸せな気持ちにしてくれるのはオマエしかいない…愛しさが溢れて止まらない…

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