l wish to be your only one …エピ４

ヒカル…１３ ページ15

「ほらヒカル…おウチに帰ってきたぞぉ、遊んでおいで、もちょっとしたらメシ食おうな」

太輔がフカフカしたラグの上に、ちょんとヒカルを下ろすと、ヒカルはハイハイしながら、お気に入りなのかクマのヌイグルミに一目散に突進していった…

フリフリ＆プリプリしてるお尻が可愛くて、なんとなく笑ってしまう


「太輔、オレ、スーツケース片付けてくるわ！」

一応…ココでのオレの部屋は太輔と同じ

部屋数は有り余ってるけど、太輔はオレが他の部屋を使うの、あんまいい顔しない

前に

「家で仕事するんだったら、オレ違う部屋にいた方がいいだろ？」
って言ったら、

「宏光いるとき、家に仕事なんか持ち帰らないっ！だからずっと同じ部屋いいんだってば！」

って、すげぇ剣幕！

まあ、実際オレがアメリカにいる時、太輔が自宅で仕事をしてるの見たこと無いんだけど…


ヒカルを眺めてる太輔にそう言って、オレはスーツケースを収めに太輔の部屋に行った

入ってすぐ、可愛いイラストの付いた、真っ白なベビーベッドが目に入る


あ、コレ…確かイギリスのアパレル総合がデザインしたベビーベッドだ…初めて見た

凄い人気で、確か発売当初は入荷待ちだったよな、日本では手に入らない商品だ

太輔のチョイス、流石だな…


って、見てると

「ひろ、片付け手伝おうか？」

って、太輔が入ってきた

「ん、いいよ、オマエ、ヒカル見てなくていいのか？一人にしといてなんかあったらどうすんだよ」

「うん、ヒカル今はスペオキのテディ抱っこしてご満悦だし…オレは宏光抱っこしに来た」

「はあ？」

目が合うとクイッて口角上げ、太輔はオレをギュッて抱き締めてきた

変わらない香水の香りとその体温に、オレの心拍数は一気に跳ね上がる…

「…ひろの香り、なんか落ち着く…」

オレの頭に頬を擦り寄せるようにして、クン…てしてくる

「ｸｽ、オマエ、わんこかよ…」
「ん？どっちかって言うと、オオカミな気分！」

って言うと、いきなりオレの唇キスで塞いできた

不意打ちのキスは、蕩けるように甘くて熱い…



一旦離れて、再度重ねようとした時


「ふぇぇぇ！」

って、鳴き声がした

「ヒカルっ？」
「バカ、だから言ったじゃねぇかっ！」

ソッコー吹き飛ぶ甘Time！

慌てて二人でリビングに戻ると、
自分より大きなライオンのヌイグルミを越え、その向こうにある玩具を取ろうと頑張ってる、ちっこい後ろ姿…

その余りの可愛さに、オレ達は顔を見合わせ微笑み合った

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