l wish to be your only one …エピ４

ヒカル…１１ ページ13

「よし、わかった！オレもオトコだ！困ってる人を見て見ぬふりできねぇかんな！ヒカル、オレらでサラ帰ってくるまで責任持って面倒みようぜ！」

そう言うと、太輔の顔がパァて音が聞こえるくらい可愛く明るくなった、そうなんだ、オレはこの顔にめちゃくちゃ弱い…この顔が見られるなら、なんだってやるし！ww

「ありがと、ひろ！オレ絶対そう言ってくれるって信じてた！…ヒカル良かったなぁ！」

オレたちのやり取りを知ってか知らずか…知らねぇよなww…当のヒカルは、まだスヤスヤタイム、…そろそろ太輔の住居が見えてきた


いつ見てもその外見は、高級ホテル以外の何者でもない…ついでにそのシステムも！

エントランスに車を付けると、すぐにレジデンス付きのポーターが畏まって近づいてくる

オレのスーツケースとベビーカー、ヒカルを下ろすと、太輔は車のキーをポーターに預けた

「え？自分でやんないの？？」

オレの問いに、太輔は苦笑いしながら

「オレも自分で車庫入れしたいんだけどさ、あの人たちは、コレで収入を得てるんだよ、その仕事を、オレが取るわけにはいかないんだ…まあ、なんか上からっぽくて、気にはなるんだけどな…あ、ヒカル起きた！」

太輔に言われて、オレはベビーカーを覗き込んだ…

寝ぼけてンのか、ココはドコ？て風になんかキョロキョロしてる…


「ヒカル、タイスケとおウチに帰ってきたぞぉ、よく寝てたなぁ！いいコいいコ！」

ベビーカーを押しながら、ヒカルをのプクプクしたほっぺを指先でツンツンしてる…その表情は、オレが見てきた太輔の表情の中でピカイチに優しい…

「…オマエって、そんな子ども好きだったんだな」


…夢の中…


「子どもが欲しい…」と太輔は言った…



オレにあの夢を見せたのは誰なんだろう…



ヒカルと一緒に過ごしながら、太輔は無意識に自分が望む想いをオレに届けたんだろうか…


「ひろ、ちょっとヒカル見てて、コンシェルジュから手紙受け取ってくる…」

太輔はオレとヒカルをエレベーター前に残し、エントランス脇の、秘書室みたいな設いを施したコンシェルジュデスクに進んでいった


…オレは、ちょっと億劫になりながらベビーカーを覗いた

ヒカルは、ベビーカーに付けてあるモチーフみたいな玩具に手を伸ばし、パタパタ叩いたり、音を出したり、ゴキゲンな感じだった



「ヒカル？」

オレが名前を呼ぶと、キョトンて顔して…


次の瞬間

「ピぇぇぇ！」

と大泣きしました……なぜっ！？

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