82話 ページ34
「…羨ましい?」
意外な言葉に、オレは思わずハルを見つめた
視線が合い、ハルが少し微笑んで頷く…
「…オレのおやじも、出ていっちまってさ…今どこにいるかわかんねー…母さんが死んだコトも知らないんじゃないかな…」
「…亡くなったのか…?」
会わなかった間に、ハルの周りで起きていた悲しい出来事を、オレはこの時初めて知った…二人の間に亀裂が入った本当の原因も…
「だからオレは、会えるなら会いに行った方がいいと思うよ…話してみないと解らないこと…たくさんあるから…文字では伝わらないコトも、表情で伝えることできるだろ」
ハルの言葉に…太輔を思い出した…
どうしてるんだろう…
太輔…オレのコトなんてキライになればいいからな…
「…あの時のコト、謝って済むと思ってない、でも謝らずに済ませることはもっとできない……宏光、傷つけて、本当に申し訳なかった……」
オレを見つめる瞳…真摯な想いがストレートに伝わってくる……
「…ホントに、もういいから…ハルの気持ちは、ちゃんと伝わってるから…」
「…再会した時、ハルって呼んでくれて…すげー嬉しかった…オレをハルって呼ぶの、オマエだけだったから…」
「…だってハルは……ハルじゃん…」
「…オマエの中に、どんな形でもいいから存在できてたコトが、たまらなく嬉しかった……宏光…」
名前を呼ばれ、テーブルの上に置いていた手がハルの手に包まれた…引き戻そうとしてもキュッて握られた手はその場から動かせない…
「…太輔が好きか?」
「…っ、なに言って…」
握られた手から、ハルの想いがカラダに入ってくる…熱く…強く…
「…オマエの全部…太輔から奪いたい…っ」
「ハル……」
熱っぽく見つめられるその視線は、オレを捕らえ、離してくれない…ハルの強い想いが、オレの決心を揺るがせそうになる…
「……怯えないで……ゴメンな……」
手を離し、ハルは立ち上がった
「…親父さん…会えるといいな」
そして最後にそう言って、店を出ていった……
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GAYASAKURA(プロフ) - かりんさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!藤北玉、確かに!みややがいないので、玉ちゃん泣きっぱですよねwwごめーんて思いながら書いてますwwまた覗いてくださーい!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - ふじみつさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!太輔ぴぃ、イケめてますか?よかったぁぁ!ちょっとキャラ変覚悟で伴いますが、みっくんへの会いは変わらないのでww見守ってやってくださーい!コメ感謝です!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - こんばんは。レン・フレも〜〜大好きす。太ちゃんね、かっこよすぎですね。そしてやっぱり優しい。続き楽しみで仕方ありません。お正月そうそうワクワクしっぱなしです。ありがとうございます。 (2016年1月4日 1時) (レス) id: bd0b5699da (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - 太輔さんがかっこよすぎーー*\(^o^)/*裕太くんかわいそうだけど間に合って良かったヽ(;▽;)ノいつも王道の三角関係にキュンキュしてます! (2016年1月3日 21時) (レス) id: 6394949c3a (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - zinnikaさん» こんばんは!コメありがとうございます!太輔ぴぃ、走ってますよぉwwうーん…速攻藤北ぁ!になるかは…まだ検討中ですww移行になるのは必至かな…よかったら続き覗いてみてくださーい!コメ感謝でーす! (2016年1月3日 19時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2015年12月6日 12時