弟が無能な訳ない【wrwrd】

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??「ちょっと、何睨んでるの？私は忠告してあげてるだけなんだけど？」

...えー、このクソぶりっ子()に絡まれてから早5分。

胸元を掴まれ、揺すられてます。

後ろ壁だから頭打つし、思ったより力あるから酔いそう。


...まぁ、フラグ立てたからだろうね。

それは自業自得？だし、まぁ仕方ないんだけど。

とりあえず、こうなった経緯を振り返ろうかね。



5分くらい前の事。

あのフラグ立てた後、授業を受けて、飯食って、また授業受けて、図書室に行っただけや。

静かに、朝に整理した辺りの本棚の列に入った。

そこで、目を疑ったよね。

整理したはずの本達が床に散蒔かれてて、幾つかは破かれている。


...否、破かれている本は、全部俺が1回は借りている本。

誰がやったか疑おうとして、1つの本を拾い上げた。

俺が借りたことのあるはずの本。

なんでや？とか思ったけど、中の貸出カードを見て確信した。


...あー、ね？？犯人はグルちゃんの親衛隊ね？

よく見れば、俺もグルちゃんも借りた本は丁寧に置かれてるだけに見える。

流石に、グルちゃんが借りた本を破くことは出来ひんのか。


...証拠を残すなんて馬鹿みたいだね？

でも、犯人が完全に確かな者とは思えないからね。

別にいーや、と破かれた本を積み、落ちただけの本は仕舞う。

幸運にも、俺は本の治し方を教えて貰ったことがある。

...直し方、じゃなくて治し方。

本だって、どんなに複製されようと、それはそれで、1つの本だからね。


...なんて、一人で何恥ずかしい事考えてるんだろ。

忘れよ、と作業に取り掛かれば、勢いよくドアが開かれ、女達が入ってきた。

??「...人を待たせるなんて、どーゆーつもり？」

黒の十字ピンを付けた女子は、俺を見下し、睨み付けた。


...黒の十字ピン。グルちゃんの親衛隊の証。

ここに来たって事は、犯人はやっぱりこいつらで間違いないんやな。


...と、これが5分くらい前の出来事や。

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