＊19話＊ ページ19
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翔さんが足を止めたのは
A「…ここは？」
坂道を少しだけ歩いた先の
ちょっと見晴らしのいい場所。
眠そうに前髪をくしゃくしゃとしながら
口を開く翔さん。
翔「ここくる前にちょっとネットで調べて。朝日見えるらしい」
A「朝日！」
翔「ほんとは車でちょっと走ったらもっと綺麗に見えるとこあるらしいんだけどね。昨日飲んだし寝不足だし、今運転したら事故る気しかしない」
A「それは危険ですね…」
帰りの運転係の潤くんとサキさんは飲んでなかったけど
さっきみたらぐっすり眠っちゃってたし。
他の人も寝てて、起こすのもなーってことで
一人でこっそり来ようと思ってた時、私が登場したらしい。
翔「…あ、きたんじゃね」
A「え？」
翔「ほら。あそこ」
翔さんが指差した方向から
少しずつ周りの景色が明るくなってる。
いつもはこの時間寝ているから
太陽が昇るの、久しぶりに見たかも。
…綺麗。
翔さんも黙ってみていたから
たぶん、同じ気持ちだったんじゃないかな。
会話がなかったのは、お互い眠かったっていうのもあると思うけど。
A「…来れてよかったなぁ」
翔「ん？」
A「というか…入れてよかったです。このサークルに」
翔「というと？」
楽しかった。帰るのが寂しい。
その気持ちとこの雰囲気が相まって
ちょっと恥ずかしい話題を切り出してしまった。
いっか、て思っちゃうのが
疲れてる朝のテンションの悪い所かもしれない。
A「私、大学入ってから最初の頃は友達全然できなくて、慣れない一人暮らしで家帰っても誰もいないし…これからの生活がとにかく不安だったんです」
翔「…うん」
A「想像してた生活と違って…お恥ずかしながら母と電話してるときに泣いちゃったことも度々ありまして…」
翔「そか…」
A「でもこのサークル入ってから本当に救われました。楽しくて仕方ないです。夏季休業で皆に会えないのが寂しくて仕方ないくらいです」
ふふ、って笑ってみせたら
隣の翔さんが優しく微笑んでくれた。
翔「夏休み後半も遊ぼうな」
誰かのことを
いいな。
と思うのに
時間はいらないんだと知った。
ふたりでちゃんと話したのはこの二日間だけで
だけど私が惹かれるには充分だった。
徐々に明るくなっていく世界を
静かに高鳴る胸の鼓動を感じながら
貴方の隣で見ていた。
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爽歌。(プロフ) - みーなさん» コメントありがとうございます！遅れてしまい申し訳ありません！恐らく気のせいではないかと(￣∇￣)ﾌﾌﾌｯ…♪ 気がついて下さって嬉しいです(^^) (2019年7月16日 14時) (
レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
みーな(プロフ) - 途中で「じゃなくて」が入ってるのは気の所為でしょうか？笑 (2019年7月13日 12時) (レス) id: d1c7014bf6 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - たまきさん» たまきさんも読者の皆様も優しくて優しい世界で私わ幸せだなって思います(Ｔ＿Ｔ)ｱﾘｶﾞﾀﾔ〜 2章も立ち上げてみたので、よろしければ遊びに来てくださいっ♪ (2018年10月23日 14時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 急に自分の名前が出てきたんでびっくりした笑私なら大丈夫よ〜(^^)もうこんなことやられたら好きが止まらなくなっちゃうね！ヒロインちゃん健気だから幸せになって欲しいです( ^ω^ )いつまでも待ってるから爽歌ちゃんのペースでね( ^ω^ ) (2018年10月17日 21時) (レス) id: b049bce828 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - ゆり:)さん» ゆりさん、コメントありがとうございます(*ﾟ∀ﾟ*)！そうですねぇ、色々思わせぶりな男子たちですね(笑) 2章も立ち上げてみたので、是非いらして下さい(*´-`) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽歌。
| 作成日時：2018年8月16日 21時
