お姉ちゃんを好きな人【五条悟】

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沸き上がる苛立ちにピキリと青筋が立つが誤魔化すようににこりと笑顔を返す


「まあ、これからだからね。僕と花子。これからイチャイチャラブラブな輝かしい未来が待ってるからね」

「あ、男が何か渡した」

「はあ？！！」


硝子の席からは花子の座るテーブルが視界に入るため、男の行動は筒抜けだ
僕は姿を隠すことを忘れグリンッと勢いよく首だけ振り返った

恐らく相手の男から手渡されたのだろう

花子は小さな瓶を手に持ち不思議そうにしていた


男が一言二言口を開くと花子はハッとした表情になり、マジマジと小瓶を見詰める

そして、





「……」

「…あ、嬉しそう」




小さく

それでも硝子が見て分かる程…笑った



まるで隕石が直撃したかのように絶句する僕を他所に硝子は見たままの光景を口に出す








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最近の悟の様子はおかしい



スキンシップは多い…を通り越して激しくなったし、家事をしてると何かと付いて回ってくる

任務の間の短い隙間時間にも態々家に帰ってきたり、家に帰れない時も逐一(３０分に一回程度)連絡がくる
それは電話だったりメッセージだったり

以前マナーモードにして着信に気が付かなかった時は着信履歴もメッセージも怒涛の様に入っていた


…なるほど、これが噂の鬼電


と１人よく分からない納得をし頷いたものだ



私が必要最低限しか外に出ないこともあってか、以前は落ち着いた大人の付き合いと言って良い位にお互い干渉もしなかった

勿論悟の場合、単純に私に興味がなかっただけだと思うのだが……


それがどうだ

今は任務中や高専での出来事を事細かに話し、同様に私が１日何をしていたかも事細かに知りたがる


……一体どうしたのか

もしや子供も作らず離縁することに対して本家から何か言われたんだろうか

いや、しかし悟がそれを鵜呑みにするとは思えない


大した力の無い私の家も同様だ、何を言われても毛程も興味は無いだろうし気にも留めないだろう


どれだけ考えても何がしたいのかさっぱり分からない




思えば先日の一件もそうだ


伊地知くんからの依頼を受けて任務に向かえば謎に悟が登場し、あれよあれよという間に悟の家に連行され


しかも離婚届は取り消され、一番の謎である今更ながらの指輪を渡されたのだ


昔から突飛な行動をする人ではあったが、今回は今までで随一何をしたいのかが分からない

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