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「……」


私は現在悟の家に戻り放心状態である



たった一時間


悟から指輪を貰ってたった一時間後にはここに戻って来てしまっていた

目まぐるしく変化する状況に理解が追い付かず今に至っている



しかも何故か私が使っていた部屋は家具もすっかり元通り

引っ越し先のアパートには大きすぎる家具たちだったので、確かに引っ越し業者に依頼して全て廃棄して貰ったのだが…あら?気のせい?とベッドに目を向けるが以前不注意で付けてしまった傷の位置が一致


…何だか怖いから追求はせずにいよう


ふと化粧台に目を向けると、置かれているのは悟から手渡された指輪の入った小箱




『持ってて。覚悟が決まったら付けてね』

『……やっぱり傍に居られないと思った時は返すね』




そう返した時の悟の表情を思い出しブルリと肩が震えた


…何か怖かった




形だけ造られた笑顔
瞳の置くに見え隠れした狂気めいたもの


気のせいであって欲しい





逆立った鳥肌を誤魔化すように仰向けでベッドに倒れ込み天井を見詰める

悟は後のことは全部任せて!と息巻いていたが、彼ほど多忙な人物を私は知らない

アパートの引渡しや諸々の手続き
少ないとはいえ荷物もある



…どうしよう

やっぱりじっとなんてしてられない



悶々と考えた末、ゆっくりと体を起こし玄関に向かうべく自室のドアを開ける
同時に「たっだいまー!」という陽気な声が耳をついた



「五条さん…っ、あの」

「ストーーップ!!!」

「え?」


現れたスラリとしたシルエットに声を掛けるが、一気に距離を詰められふに、と唇に指を当てられた


「いつまで“五条さん”なんて他人行儀に呼ぶつもり?今まで通り“悟”って呼んでよねー」


ぷんぷんと怒りながら言う悟に困惑しながらも、取り敢えず今は従うことにする



「悟…、手続きはどうなったの?もしかして伊地知さんが…?」

「よく分かったねー、面倒な手続きは全部伊地知に任せてるからだいじょーぶっ!」


全然大丈夫じゃない


内心盛大に突っ込んだ

これ以上仕事を増やすと確実に伊地知さん死んじゃうから!



慌てて伊地知さんと連絡を取ろうとするが携帯を待ってないことに気が付き悟を放置したまま部屋まで戻る

ベッドの上に目的の物を発見し手に取ったが画面を見ることは叶わなかった


「ンぅ!」


突如長身の男に背中から乗し掛かられ身体がベッドに埋まりくぐもった声を出すことしか許されない

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ksbgtenmushi(プロフ) - すごく好きな作品でいつも続き楽しみにしてます!!是非続編のパスワード教えていただきたいです(o^^o) (2021年5月1日 1時) (レス) id: e9d7731bcb (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 1f3621aec0 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - いつも楽しみにしています。続編のパスワードが解けるその日を心待ちにしてます(*^^*)応援してます! (2021年4月26日 22時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
noenatsu(プロフ) - 続きがきになります!パスワードを教えて頂きたいです! (2021年4月26日 22時) (レス) id: a7d2cd1144 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編も楽しみにしていました! パスワードを教えていただけないでしょうか? (2021年4月26日 20時) (レス) id: 947d5e398f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月26日 0時

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