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疲れ切った顔で歩いていくサラリーマン。
進学塾へ吸い込まれていく、重そうなリュックを背負った中学生たち。
知らない誰かが機材を広げて、歌を歌い始めた。
駅前の待ち合わせ場所で、わたしはボーッとそんな光景を見ていた。
待ち合わせの時間から1時間たったけど、さっきから10秒おきにみてるスマホの通知は反応しない。
リハ長引いてるんやろうか…
はりきって慣れないミニスカートなんて履いてしまったから足元が冷えてきた。
待ちわびた振動が手に走って、慌ててスマホを見る。
Yoshi連絡できんくてごめん。急に仕事入ってしもた
そうやんなぁ。正門さん、ワンマンできちゃうくらい大きくなったもん。
Yoshi夜までかかりそうやから、また今度お祝いさせてほしい。ほんまにほんまにごめん
街は踊るのをやめて、夜の闇に包まれていく。
A全然大丈夫です!お仕事頑張ってください!
涙なんて、出ない。
A明日のワンマンライブ楽しみにしてます!
正門さんの音楽より
夢より大切なものなんてない…
のに…
突然、再生停止ボタンを押されたように、ぷっつりと世界が止まった気がした。
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みぃ - N.Dormitory から読んでました！面白かったです！ (2019年9月6日 22時) (
レス) id: 5f0045d6aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華音 | 作成日時：2019年4月7日 21時
