47話 ページ20
『あっ！』
爆豪｢んだてめぇコラ！返せ、殺すぞ！｣
？｢ミッドナイトが第一種目と言った時点で、予選段階から極端に数を減らすとは考えにくいと思わない？｣
爆豪｢あ？｣
？｢おおよその目安を40位以内と仮定し、その順位以下にならないよう予選を走ってさ。後方から、ライバルになる者達の“個性”や性格を観察させてもらった。その場限りの優位に執着したって仕方ないだろう？｣
爆豪｢クラスぐるみか…！｣
？｢まぁ、全員の総意ってわけじゃないけどいい案だろ？人参ぶら下げた馬みたいに、仮初めの頂点を狙うよりさ｣
爆豪｢…｣
？｢あ、あとついでに君、有名人だよね？ヘドロ事件の被害者！今度参考に聞かせてよ。年に一度、ヴィランに襲われる気持ちってのをさ｣
爆豪｢おい…予定変更だ…｣
切島｢あ？｣
『ひっ...』
見上げた爆豪くんの顔は、ヴィラン並の物凄い形相だった。
爆豪｢デクの前に、こいつら全員殺す！｣
ﾏｲｸ《さぁ、残り時間半分を切ったぞ！いよいよ騎馬戦は後半戦に突入！予想だにしないB組隆盛の中、果たして1000万Pは誰に頭を垂れるのか！？》
｢物間、あんま煽んなよ！同じ土俵だぞ、それ｣
物間｢あぁ、そうだね。ヒーローらしくないし、それによく聞くもんね。恨みを買ってしまったヒーローが、ヴィランに仕返しされるって話｣
すごい...すぐに言ってることと違うことをしている...←すごいのか...？
爆豪｢ううっ…｣
爆豪くんは唸り始める。
切島｢冷静になんねぇとポイント取り返せねぇぞ！｣
爆豪｢ううっ…うっ！｣
BOOM!
切島くんが一生懸命宥めると、爆豪くんは両手を軽く爆破させる。
爆豪｢っし、進め切島！俺は今、すこぶる冷静だ！｣
切島｢頼むぞマジで！｣
爆豪｢行けぇ…！｣
爆豪くんの望み通り、私達は物間くんの騎馬に突っ込んでいく。
爆豪｢死ねぇ…！！｣
物間くんは、爆豪くんの攻撃を軽く受け流す。
BOOM!
爆豪｢なっ！？｣
物間｢へぇ、すごい！いい“個性”だね！｣
顔を上げると、物間くんに頭を叩かれた。
爆豪｢俺の…！｣
切島｢爆豪、おめぇもダダ被りか！？｣
爆豪｢クソがァ！｣
BOOM!
物間くんは、爆豪くんに向けて爆風を出した。
爆豪｢こいつ、コピーしやがった｣
物間｢正解。まぁ、馬鹿でも分かるよね？｣
爆豪｢くっ！｣
切島｢うおっ！｣
｢物間、あとは逃げ切るだけだ。このポイントなら確実に4位以内に入る！｣
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