____…第34話…____ ページ34
「え…だ、だって、『PｰPとつわはすはもういい』って……」
つわはすさんが言うと、ズビッと鼻をすすり、泣きながら、レトルトさんは立った。
そして、涙を手で拭いながら言う。
「だって…だって………PｰPとつわはす、すっごい疲れとったやん!!
この城、兵士が多い割には、執事はお前ら二人しかおらんし…」
(°д°)?
口を開けて、伸ばした右手を止めるPｰPさんと、固まるつわはすさん。
どちらも状況が読み込めていないようだ。
…PｰPさんて執事だったんすか!?パーカーじゃなくて ちゃんとした執事服を着なさいよ!!
「毎日 仕事ばっかりして、クタクタになっとったやん!お前ら!!
だっ、だから、その……仕事の速いフジくんを見つけた時、
『コイツに仕事させれば、PｰPとつわはすが楽になんのかな』って…思って……」
モゴモゴと、人差し指をイジりながら言うレトルトさん。
…ん?ということは?話を整理すると。
このお城には、仕事の出来る人が、PｰPさんとつわはすさんの二人しかいない。
いつも無理して頑張る二人を見て、レトルトさんは考えた。
『フジさんを誘拐し、この城で働かせば、PｰPさんとつわはすさんの負担を減らせるのではないか』と。
そして、フジさん誘拐計画を立てた。
…でも、レトルトさんのその考えを、PｰPさんとつわはすさんは、
「自分達が役立たずだから、フジさんに仕事を任せるのか」と勘違いし、悲しんだ。
「って、ことですよね…?」
話が読み込めていない三人に、なんとなーく、私の考えを伝えてみた。
しばらくの静寂の後、プチンッと何かが切れる音がした。
見ると、PｰPさんとつわはすさんが、笑いながら腕を組み…怒っていた。
「レートーさーん?そんな事の為だけに、フジくんを誘拐しようなんて言い出したのー?」
「だ、だって!!お前らが仕事ばっかりで、俺と遊んでくれなくなったから……!!」
子供か!!アンタも仕事手伝えばいいでしょレトルトさん!!
こっちは大迷惑だわ!!
「なんだよ……レトさんに役立たずって思われてんのかと思ってた……」
つわはすさんがそう言ってしゃがみ込み、ぐったりとため息を着いた。
PｰPさんは、嬉しそうに微笑んでいる。
「僕なんて、フジくんにレトさんを取られたー!!って思って、めっちゃフジくんを恨んでたよ。」
フジさんもいい迷惑だな。
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あみ - 本編最高すぎてこちらも読ませていただきましたが、、、いや本当に神です以上！！(?)本当に好みというかなんというか。ヒ.ジ.キ.の小説で一番好きかもしれません。こ.ーす.け.をのけ者扱いにしているような小説が多いイメージがあったので。この小説が本当大好きです！ (2021年7月25日 14時) (
レス) id: 2c5fd51ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みー - すごく、すごく良かったですっっっっっ...！(大号泣) (2019年11月22日 7時) (レス) id: 7c0d6b05b3 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@utaitelove(プロフ) - もう最高です…！！感動したと思ったら次はキュンキュンしてほんと私の心臓どうしてくれるんですか！影葉さん最高です( ；∀；)他の作品も全部読ませて頂きましたがほんとに天才ですね！？これからも頑張ってください (2019年1月1日 21時) (レス) id: a0615ac09b (このIDを非表示/違反報告)
アンジ* - 今になってもずっと読んでます！狂った国の王子様、こーすけが出てきたシーンで大号泣してしまいました。番外編、ぜひ読みたいです！影葉さん、感動をありがとうございました！ (2018年8月20日 20時) (レス) id: a0d4f82c90 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - ヒラ可愛い！死にそう！ (2018年2月3日 5時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年12月5日 14時
