____…第24話…____ ページ24
PｰPside
「あははっ。逃げないでー!」
長い廊下で、フジくんと鬼ごっこ中。あちゃー。案外足速いなー。
力とかなさそうだったし、運動神経無いのかと思ってたのに、とんだ誤算だった。
それに………
「わー。やめてよフジくん。僕、その一気に何本もナイフ投げてくるの、きらーい。」
何本ナイフ持ってるのさ。あの執事は。まるで、ナイフが生きているようだ。扱いが上手いね。
あの攻撃、危ない。命に関わるよ。頭に刺さったらどうしてくれるの。
勢いもスピードも速いし、多分、刺さったら最後、僕、死んじゃうかも。
すると、走っていたフジくんが、ゆっくりと止まった。
不思議に思ったけれど、僕は走り続ける。
すると、こちらを振り向いて口を開いた。
「お前、俺のこと嫌いでしょ。眼鏡。」
「ちょっとー。眼鏡って、ヒラくんもいるからね?PｰPって呼んでほしいなー。」
「……PｰPさん。お前らの目的は、何?」
「だから、フジくんを拐うことだって!」
足に力を入れ、地面を蹴りあげた。フジくんの顔めがけて、足を振り上げる。
「俺を誘拐して、どうするの?」
その時、あと数cmでフジくんの顔に当たる、という所で、足を止めた。
どうする、かぁ……
「知らないよ。そんなの。」
「はあ?知らないって………」
“PｰP!!ちょ、見てみ!!この黒髪の男!!”
“えー?何々。…狂気王国執事の、フジ?この人がどうしたの?”
“…よし決めた!!コイツ、この城の執事にさせる!!”
“PｰPとつわはすは、もう、いいよ”
自分でも、表情が暗くなって行くのが分かった。
あんなに長いこと一緒にいたのに、一生懸命仕えてきたのに。
フジという男を見つけた途端、簡単に捨てられた。
「天才」「仕事が恐ろしく速い」「高学歴」「怪物並みの知能」
最強すぎかよ。
コイツのせいで、コイツのせいで………
僕らは、国王に見放された。
“PｰPとつわはすは、もう仕事しなくてええよ。フジって奴が来たら、全部そいつに任せるから!!”
どうして……僕達、そんなに役立たずだった?頼りなかった?仕事が遅かった?
「……PｰPさん?」
目の前の、コイツのせいで。
フジくんさえいなければ、僕達は、ずっと、国王の元で働いていられたのに。
「…君だけは、許さないよ。フジくん。」
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あみ - 本編最高すぎてこちらも読ませていただきましたが、、、いや本当に神です以上！！(?)本当に好みというかなんというか。ヒ.ジ.キ.の小説で一番好きかもしれません。こ.ーす.け.をのけ者扱いにしているような小説が多いイメージがあったので。この小説が本当大好きです！ (2021年7月25日 14時) (
レス) id: 2c5fd51ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みー - すごく、すごく良かったですっっっっっ...！(大号泣) (2019年11月22日 7時) (レス) id: 7c0d6b05b3 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@utaitelove(プロフ) - もう最高です…！！感動したと思ったら次はキュンキュンしてほんと私の心臓どうしてくれるんですか！影葉さん最高です( ；∀；)他の作品も全部読ませて頂きましたがほんとに天才ですね！？これからも頑張ってください (2019年1月1日 21時) (レス) id: a0615ac09b (このIDを非表示/違反報告)
アンジ* - 今になってもずっと読んでます！狂った国の王子様、こーすけが出てきたシーンで大号泣してしまいました。番外編、ぜひ読みたいです！影葉さん、感動をありがとうございました！ (2018年8月20日 20時) (レス) id: a0d4f82c90 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - ヒラ可愛い！死にそう！ (2018年2月3日 5時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年12月5日 14時
