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____…第3話…____ ページ3

「バカフジ!!お前が変なこと言ったせいだろ!!」

「うわぁぁぁぁぁ!!ごめんなさい!!緑川さん大丈夫!?」



手すりにまたがって滑り降りて来たキヨと、めちゃめちゃ慌てて階段を降りて来るフジさん。

でも、無傷な私を見て驚いた。



「うぅ…なんの騒ぎ……ん!?誰もいない!!なんで!?」



階段の上から、置いてきぼりにしてしまった国王の声が聞こえた。

ああ。あの人、まだ泣いてたのか。




「え、えっと……見たことが無い顔だけど………」



無表情のつわはすさんを見て、フジさんは聞いた。

さすがフジさん。何百人もいる執事の顔を、全員覚えているのか。



「申し遅れました。今日からこのお城で働かせて頂く、つわはすという者です。」



右手を胸に添えて、お辞儀した。

ああ!!とフジさんは、目をキラキラさせた。



「新しく働く、つわはすさんと、鏡音リンさんだねー。」



すると、いつの間にか私の隣に立っていた国王は、ニコニコして言った。



「あ、あれ……国王、知らないんじゃなかったんですか…?」



私が聞くと、「なんの話?」と笑う国王。


…結局コイツは、新しく入ってくる執事さんとメイドさんのことを、知っていたのか。嘘つきめ。




「鏡音さんは、もう、メイド長の部屋に挨拶しに行きました。
僕も、フジさんの部屋に行ったのですが、いらっしゃらなくて、お城中をウロウロしていました。」



優しく微笑むつわはすさんに、フジさんは、「ごめんね…」と一生懸命謝っている。



「よろしくなー。つわはすくん。」



キヨが、つわはすさんを見て、ニッと笑った。



「今日からよろしくね!つわはすさん!!」


目を輝かせたフジさん。

後輩ができて、嬉しいのかなぁ?それとも、人に何かを教えるのが好きなのだろうか。



「執事がさん付けで、大臣がくん付けかぁ。じゃあ僕は、はすおくんって呼ぶねー。」


「は、はすお、ですか?初めて呼ばれました。」




悩んだ末に国王がそう言うと、つわはすさんは、微笑んだ。

____…第4話…____→←____…第2話…____


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あみ - 本編最高すぎてこちらも読ませていただきましたが、、、いや本当に神です以上!!(?)本当に好みというかなんというか。ヒ.ジ.キ.の小説で一番好きかもしれません。こ.ーす.け.をのけ者扱いにしているような小説が多いイメージがあったので。この小説が本当大好きです! (2021年7月25日 14時) (レス) id: 2c5fd51ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みー - すごく、すごく良かったですっっっっっ...!(大号泣) (2019年11月22日 7時) (レス) id: 7c0d6b05b3 (このIDを非表示/違反報告)
かえで@utaitelove(プロフ) - もう最高です…!!感動したと思ったら次はキュンキュンしてほんと私の心臓どうしてくれるんですか!影葉さん最高です( ;∀;)他の作品も全部読ませて頂きましたがほんとに天才ですね!?これからも頑張ってください (2019年1月1日 21時) (レス) id: a0615ac09b (このIDを非表示/違反報告)
アンジ* - 今になってもずっと読んでます!狂った国の王子様、こーすけが出てきたシーンで大号泣してしまいました。番外編、ぜひ読みたいです!影葉さん、感動をありがとうございました! (2018年8月20日 20時) (レス) id: a0d4f82c90 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - ヒラ可愛い!死にそう! (2018年2月3日 5時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:影葉 | 作成日時:2015年12月5日 14時

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