北山さんとyummy!な関係

バイト先の先輩 ページ32

ノンリアル







「いらっしゃいませ〜」







いつも通り笑顔で挨拶して

接客をする







このカフェでバイトを始めて1ヶ月が経った








初めは慣れないことばかりで

ミスも多かった私だけど、

最近はここでの仕事が楽しくなりつつある









それは・・・






「おはよう、A」








「あっ！みつ先輩！おはようございますっ」









このみつ先輩のおかげ








「今日割と混んでるな」








「そうですねー、っていうかみつ先輩 寝癖すごいですよ笑」








「えっ、まじ！？ 」









「またギリギリまで寝てたんですか？」









「うん、だって朝って眠いじゃん」









「そうですけど…笑」








自分で頑張って寝癖を直そうとしてるけど

全然違うとこを触ってるみつ先輩







「そこじゃないですよっ、もっとこっちの…」







って私が指示するけど

なかなか元に戻らない髪の毛







あきらめたのか手を頭から下ろした先輩








え、そのままお客さんの前にでるの！？







そう思ってると







「ん、…」








って言って先輩が少し屈んで私に頭を向けてきた









これって、寝癖直せってことだよね・・・？








おそるおそる先輩の髪の毛に触れて


寝癖を直してあげると








「ありがと」








掠れた声で先輩がそう言うから


ドキってした









みつ先輩は

私がバイトを始めたばかりのとき





レジ打ちをなかなか覚えられなくて

ミスばっかりの私に

分かりやすく何度も教えてくれたり






お客さんの前でコーヒーをこぼしちゃった時も

さっと現れて私と一緒に

お客さんに頭下げてくれたり







もうほんとに何度も助けてもらって

感謝してもしきれないぐらいお世話になってる







そんなみつ先輩を

好きになるのにあまり時間はかからなかった









「Aちゃん、メニュー聞いてきてー」








お店の奥の方から店長の声が聞こえて









「はーい、分かりました！」









そう返事してテーブルに向かうと







そこには少しチャラそうな男性2人組が








「ご注文お伺いします」








って言うと








「お姉さんのオススメ教えてよ」









「オススメですか！？んー、オススメはこの蜂蜜がけのパンケーキですかね」

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